通勤を再開する前に読んでおきたい「経団連のガイドライン 三訂版」

[2021/10/31 00:00]

「経団連のガイドライン」が更新

経団連が、「オフィスにおける新型コロナウイルス感染予防対策ガイドライン」を改訂しました。

このガイドラインは、オフィスにおける新型コロナウイルスの感染予防策をまとめたものです。

経団連が策定した、このガイドラインに沿って、感染予防策を決めている企業が多く、大きな影響力があります。

経団連のガイドラインは、新型コロナウイルスをとりまく状況の変化に合わせて、改訂が行なわれており、今回の版は「三訂版」となります。

コロナとの共存を前提とした、細かな注意

今回の改訂で注目されるのは、これまでの版が、「ワクチン接種の進展と治療法の確立によって、新型コロナウイルスが過ぎ去る」ことを前提としていたのに対し、「ワクチンの接種が進んでも新型コロナウイルスと共存していく」姿勢を明らかにしたことです。

つまり、これまでの「ゼロコロナ」から、「ウィズコロナ」に転じたと言えるでしょう。

その上で、ワクチンの接種について、具体的な言及が追加されました。

例えば、「従業員がワクチン接種を受けやすいよう、ワクチン接種の当日やその後に副反応の見込まれる日については、あらかじめシフト調整、勤務免除、休暇付与などにより、職場における環境を整備する」とされています。

また、日常的な行動習慣についての言及が増えています。

例えば、休憩室や食堂での行動について「食事、着替え、喫煙などでマスクを着用していない時は、会話を控え、会話をする場合は、必ずマスクを着用することを徹底する」としています。

また、人が集まっての会議についても「会議の時間を短くしたりする」など、細かい注意が追加されています。

なお、以前、使用を禁止したことで注目された、トイレのハンドドライヤーについては、1つ前の「再訂版」から解禁されています。

ただし、「ハンドドライヤー設備は、メンテナンスや清掃等の契約等を確認し、適切な清掃方法により定期的に清掃されていることを確認する」と、きちんと手入れされていることが前提です。

通勤を再開する前に「ガイドライン」のチェックを

緊急事態宣言が明けたことと、新規陽性者の発生が減ったことで、リモートワークから、通勤への回帰が始まっています。

しかし、何の用意もなく、通勤を再開して、オフィスに人を戻してしまうと、また新規陽性者が増えてあわてることになってしまいます。

勤務形態を変える前に、もう一度「ガイドライン」をチェックして、職場の環境を整えておきましょう。

[シニアガイド編集部]