「第5波で自宅/宿泊療養になった人」の78%はワクチンを接種していなかった
入院できなかった人に対するアンケート
新型コロナウイルス感染症の流行には、いくつかのピークがあり、それを「第○波」と読んでいます。
2021年8月に新規陽性者数がピークを迎えた「第5波」は、過去最大の新規陽性者数となりました。
東京都では、病院があふれ、入院できずに自宅やホテルで療養する人がたくさん出ました。
この「第5波」で「自宅療養」や「宿泊療養」を行なった人に対するアンケート結果が公開されています。
触れられることが少なかった、病院以外で療養した人の状況が伝わる結果となっています。
8月は自宅以外に行き場がない人が多かった
まず、月別の療養者数を見てみましょう。
新規陽性者数が多かった「8月」は、その前後の月に比べて、2倍以上になっています。
特に「自宅療養」になった人が多く、病院だけではなく「宿泊療養」もあふれてしまい、自宅以外に行き場が無くなっていたことが分かります。
「20代」は、他の年代の2倍以上
「宿泊療養」または「自宅療養」になった人の年齢を見ると、「20代」が多いことが分かります。
他の年代に比べて、2倍以上もありました。
また、「60代」以上の高齢者が少ないことが分かります。
ワクチンを接種してない人が「78%」
回答者のうち、新型コロナウイルスのワクチンが「未接種」の人は、78%でした。
「宿泊療養」や「自宅療養」になった人の多くは、ワクチンを打っていなかったのです。
まだワクチンを接種していない人は、これから来ることが予想されている「第6波」に向けて、接種を再検討してください。
年齢が若いほど「未接種」が多い
ワクチンの接種率を、年齢別に見ると、年齢が若いほど「未接種」の割合が高いことが分かります。
ワクチンの対象年齢外である「10歳未満」や、対象年齢外を含む「10代」の接種率が低いのは、仕方ありません。
しかし、「20代」の84%は、かなり高い割合と言って良いでしょう。
第5波の時点では、ワクチンを接種していない「20代」が多かったのでしょう。
一方、高齢者は、優先的に接種が行なわれていたこともあって、「未接種」の割合が低くなっています。
分かりやすい状況で感染した人は「3割」
最後に、新型コロナウイルスに感染しやすいとされる状況に遭ったことがあるかを聞いています。
具体的には、2週間以内に、次の3つの状況を経験しているかと聞いています。
- 飲酒を伴なう懇親会等
- 大人数や長時間に及ぶ飲食
- 同居者以外とのマスク着用なしでの会話
これらの経験がある人は、全体の3割でした。
これらの分かりやすい場面以外でも、新型コロナウイルスに感染する場合があることが分かります。
日常生活全般においては、常に油断せず、マスクの着用や混雑した場所を避けるなどの予防を行なってください。