不動産投資をした人の半分は「後悔」している

[2021/11/23 00:00]

不動産投資をした千人へのアンケート

一般社団法人クオーレが、「投資用不動産の購入とその後に関する調査」の結果を公開しています。

2021年11月に行なわれたインターネット調査には、投資用不動産の購入経験者1,008人が回答しています。

投資の目的は「副収入」と「老後の備え」

最初に、「不動産投資をした理由」を聞いています。

一番多いのが「副収入を得るため」で、5割を超えています。

そして「老後のための保険、貯蓄の代わりとして」が続いています。

副業の代わりや老後への備えとして、不動産投資を始めた人が多いことが分かります。

出典:クオーレ

「後悔」している人が半分以上

次に「投資用不動産の購入に関して、後悔していること」の有無を聞いています。

「かなりある」と「それなりにある」を合わせると、半分以上の人が後悔していることが分かります。

出典:クオーレ

後悔している内容をコメントから拾ってみましょう。

  • 景気の先行きが不透明で暴落の可能性を懸念することもある(60代男性)
  • 思ったほどキャッシュフローが良くない(50代男性)
  • 購入時の説明とは違って持ち出しが多い。特に、未入居期間のローン返済やリフォーム代(60代男性)

投資の将来への不安や、思ったほど儲からないことが、後悔につながっているようです。

6割の人が契約の時点で「不安」を感じていた

今の時点で振り返って、不動産投資を「後悔」している人が半分もいます。

では、投資の契約の時点では、どう感じていたのでしょうか。

「不動産の購入についての契約の際、不安に感じた点はありましたか」と聞いています。

すると、「かなりあった」と「それなりにあった」を合わせると、6割以上の人が、契約の時点で不安を感じていました。

つまり、最初から「不安」を感じていたのに、契約を止めることができず、「後悔」につながっているのです。

出典:クオーレ

4人に1人は、契約書の内容を理解していない

不動産投資は複雑なシステムですが、実際に投資をしている人は、自分が結んでいる契約の内容を把握しているのでしょうか。

「不動産の購入契約書の内容をきちんと理解しているか」と聞いています。

すると、「よく理解できていない部分がある」と「ほとんど理解できていない」を合わせると、全体の4分の1以上の人が、契約書の内容を把握できていません。

つまり、肝心の投資の内容が分かっていない人が少なくないのです。

昔から言われていることですが、「自分の理解できないことには、お金を使わない」ことが投資の基本です。

万が一、損をしたときでも、自分で決めた投資であれば納得できますが、人任せの場合は「後悔」だけが残ります。

どうしても、不動産投資を試してみたいのであれば、少なくとも、契約書の内容を把握してから判断することをおすすめします。

出典:クオーレ
[シニアガイド編集部]