85歳を超えた女性で、夫が生きている人は16%しかいない
国勢調査で分かる「結婚」の状況
総務省が公開した「国勢調査」の結果から、結婚についてのデータを紹介します。
今回の国勢調査は、2020年10月1日時点の情報です。
男女で違う結婚の状況
まず、「15歳以上」を対象に、男女別の結婚の状況を見てみましょう。
男性は「既婚」が59%、「未婚」が33%です。
結婚の経験がある人のうち、死に別れた「死別」が3%、離婚した「離別」が4%です。
一方、女性は「既婚」が55%とやや下がります。
「未婚」は24%と、男性よりも低く、女性は結婚しない人が少ないことが分かります。
その代わり、「死別」が14%、「離別」も6%と男性より増えています。
女性が男性と違うのは、結婚相手と「死別」や「離別」した人が多いことなのです。
男性は「30代後半」になると「既婚」の人が多くなる
次に、男性の結婚について、年齢別の変化を見てみましょう。
男性で「既婚」が「未婚」よりも多くなるのは、「35~39歳」になってからです。
つまり、30代後半になると、結婚している人が、結婚していない人よりも多くなります。
そして、「85歳以上」になると「死別/離別」の割合が増え、3割を超えます。
女性は「80代」になると「離別/死別」が多くなる
女性では「既婚」が「未婚」よりも多くなるのは、「30~34歳」で、男性よりも少し早くなります。
つまり、30代前半になると、結婚している人が、結婚していない人よりも多くなります。
そして「80~84歳」になると、「既婚」よりも「死別/離別」の方が多くなります。
80代の女性は、夫が生きている人よりも、死別や離別で別れてしまった人の方が多いのです。
「85歳以上」になると、80%が「死別/離別」しており、夫が生きている人は16%しかいません。
夫が先立つ前提で、老後の生活設計を
国勢調査の結果により、男性は「30代後半」、女性は「30代前半」までに結婚する人が多いことが分かりました。
そして、男性は80歳以上になっても、妻が生きている割合が6~7割あります。
しかし、女性は80歳以上になると、夫が生きている人よりも死別や離別で別れてしまった人の方が多くなります。
これは、結婚するときに男性の方が年上の場合が多いことに加え、男性の方が寿命が短いため、夫が先立ってしまうことが多いのでしょう。
ある程度の年齢になったら、男性は自分が先立ってしまう可能性を、女性は夫に先立たれて残される可能性を考えて置く必要がありそうです。