20歳以上で親と同居している人は35%。男性の方が10%も多い
親との同居の実態
成人した子供が、親と同居するかどうかは、双方にとって大きな問題です。
以前は、長男が親と同居して「家」を継ぎ、何世代もが同居することが主流でした。
しかし、核家族化が進むにつれて、親と同居する人は減っています。
ここでは、国立社会保障・人口問題研究所の「第8回 世帯動態調査」をもとに、親との同居の実態を紹介します。
2019年7月に行なわれた調査には、10,213世帯が回答しています。
親が生きている割合は6割弱
20歳以上の成人、18,672人のうち、親が生存している人は「57.9%」でした。
成人の6割近くは、少なくとも片方は親が生きています。
親と同居している割合は3割強
親が生存している人のうち、親と同居している人は「35.2%」でした。
親と別居している人の方が、ずっと多いことが分かります。
高齢者の1割は親が生きている
近年は長寿の人が増え、子供が65歳以上の高齢者になっても、親が生きていることがあります。
今回の調査でも、65歳以上の6,960人のうち、親が生存している人が「9.0%」いました。
つまり、自分が高齢者になっても、ほぼ1割は親が生きているのです。
高齢者の親子の同居率は2割
そして、65歳以上で、親が生きている人のうち、「23.4%」が親と同居しています。
自分が高齢者になっても、4人に1人は、親と同居しています。
娘との同居より息子との同居が選ばれる
親と同居している割合は、20歳以上で「35.2%」、65歳以上で「23.4%」でした。
これを男女別に見ると、男性の方がずっと多く、女性とは大きな差があります。
国立社会保障・人口問題研究所では、その理由を「息子夫婦との同居が選好される直系家族的規範の影響が考えられる」としています。
つまり、子と同居するならば、息子と同居するのが当然と考える人が多いということです。
見方を変えると、長男の嫁になると、義父母と同居する可能性が高いということになります。
昔ほどではないにしても、依然としてそういう傾向が残っているということは覚えておいて良いでしょう。