神戸市のデータで分かったオミクロン株の特徴
記者会見でデータを公開
兵庫県神戸市が、新型コロナウイルス感染症のオミクロン株についてデータを公開しています。
神戸市では、前月までは「2%」しかなかったオミクロン株の比率が、一気に「86%」まで上がりました。
また、陽性者の年齢や、症状についても、これまでのデルタ株とは大きな違いが出ています。
2%から86%に増えた「オミクロン株」
年末の神戸市は、新型コロナウイルス感染症の流行が落ち着いており、11月29日から1月2日までの新規陽性者は「92人」でした。
しかし、年初から新規陽性者が爆発的に増加しました。
1月3日から1月7日の、たった4日で「107人」の新規陽性者が発生しています。
このうち、オミクロン株と疑われる人の割合は、「2%」から「86%」へと大きく増加しました。
ゲノム解析によって確定した件数で見ても、オミクロン株の割合は「2.9%」から「82.9%」へと増えています。
「30代以下」の割合が増えた
オミクロン株が流行の中心になったことにより、いろいろな変化が起きています。
真っ先に注目されるのは、新規陽性者の若年化です。
新規陽性者のうち、「30代以下」が占める割合は、12月の「5割」から、直近1週間では「7割」に増えました。
呼吸困難や肺炎の患者が減った
オミクロン株が中心になることによって、呼吸困難や肺炎の症状を示す「中等症」の患者が、ほぼいなくなりました。
12月に「8.2%」いた中等症の患者は、直近1週間では「0.6%」まで減っています。
直近1週間の患者は、99%が「軽症」か「無症状」なのです。
若い人や軽症の人が増える
今回、公開された神戸市のデータから、次のようなオミクロン株の特徴が分かりました。
- 感染力が強く、爆発的に新規陽性者が増える
- 若い患者が多く、「30代以下」の割合が増える
- 症状が軽い人が多く、99%が「軽症」か「無症状」
特に、オミクロン株が中心になったことで、重い症状の患者が少なくなったことは注目されます。
しかし、他の都道府県では、オミクロン株による死者も出ていますので、警戒を続ける必要があります。
特に高齢者については、油断はできません。
自分の身の回りの人を守るためにも、マスクの着用や、人の多い場所を避けるなどの感染予防対策を続けてください。