人工透析をしている人は、新型コロナの死亡率が22倍も高い
透析患者は死亡率が高い
慢性腎臓病が原因で人工透析を受けている人が新型コロナウイルスに感染した場合、一般の人よりも22倍も致死率が高いことが分かりました。
透析関係の3つの学会が共同で発表したデータによれば、2月17日時点で新型コロナウイルスに感染した透析患者は「4,080人」でした。
このうち、死亡した人は「465人」なので、致死率は「11.4%」になります。
これに対して、日本の新型コロナの致死率は、2月19日時点で「0.5%」です。
つまり、人工透析をしている人の致死率は、一般の人よりも22.8倍も高いことになります。
患者数が増えた「第六波」
新型コロナウイルスに感染する透析患者は、「第六波」に入ってから増え続けています。
2022年1月からの患者数は「1,386人」で、過去の5つの波を超えています。
感染力が強いとされるオミクロン株は、透析患者にとっても警戒すべき存在なのです。
「透析患者」かつ「高齢者」はリスクが高い
第六波では、患者数が増えたのと対象的に、死亡者は減りました。
それでも、1月以降の死者は「37人」を数えています。
そして、死者の9割は60代以上です。
「透析患者」と「高齢者」の2つのリスクを持っているのは、とても危険なことなのです。
「第六波」でも死亡リスクは高い
透析患者の死亡率は、ワクチンの接種が増えた第五波から大きく下がりました。
特に第六波は過去の波よりも低く、「2.7%」まで下がっています。
それでも、一般の人に比べると、死亡率は5倍以上も高いので、油断はできません。
透析をしている人は、感染した場合の死亡リスクが高いことを自覚しましょう。
感染すると通院に支障が出やすい
透析患者は、基本的に週3回の通院が欠かせません。
しかし、新型コロナに感染したり、濃厚接触者になると、いつもどおり通院することができなくなります。
いつもの病院に受け入れてもらえない場合もありますし、同じ病院でも、人のいない時間帯に隔離されるなどの対策が行なわれます。
自分や家族が、新型コロナに感染しないことを目標にして対策を行なってください。
特に3回目のワクチン接種は、できるだけ早く行なってください。
また、万が一感染してしまった場合には、どのような対応が取られるのか、通院先の病院に確認しておきましょう。