「新型コロナ」による「経営破綻」が3,000件を超える
たった2年で3,000件が破綻
企業情報サービスの東京商工リサーチによれば、新型コロナウイルスを原因とする企業の経営破綻(はたん)が、2022年3月に「3,000件」を超えました。
新型コロナによる経営破綻は、2020年2月に第一号が発生しました。
たった約2年で、3,000件の企業が破綻したのです。
この記事では、破綻した企業の特徴を紹介します。
コロナが直撃した「飲食業」
破綻した企業の業種で一番多いのは「飲食業」でした。
新型コロナによる「緊急事態宣言」や「まん延防止等重点措置」などにより、営業時間や酒類の提供が制限されたことが影響しています。
そして、工事の見直しなどが原因の「建設業」、外出が減ったことで打撃を受けた「アパレル(衣料品)」が続きます。
飲食業の不振の影響を受けた「飲食料品卸売業」や、旅行客が激減した「宿泊業」も、100件を超えています。
「5人未満」の零細企業が多い
破綻した企業の規模を見ると、「従業員5人未満」が6割を占めています。
そして、「5人以上10人未満」が2割、「10人以上20人未満」が1割を超えています。
つまり、従業員数が20人未満の小さい企業が、破綻した企業の9割以上を占めています。
会社の規模が小さく、経営余力の少ない企業ほど、新型コロナの影響を強く受けたことが分かります。
大都市とその周辺が多い
破綻した企業の所在地は、大都市に集中しています。
一番多い「東京都」だけでも、全体の2割を超えます。
次が「大阪府」で、これも1割を超えています。
東京、大阪、福岡、名古屋や、その周辺の県では、破綻した企業が100件を超えました。
まだ増え続ける「破綻」
3月10日の時点でも、18の都道府県に「まん延防止等重点措置」が出ている状態で、新型コロナの流行の終わりは見えません。
3,000件の破綻は、途中経過でしかなく、これで終わりではありません。
零細企業を中心とした経営破綻は、当分の間、続くと思って良いでしょう。