3回目の接種は、2回目までと違うワクチンにした方が良い理由
3回目の接種率は、やっと3割
新型コロナウイルスの3回目のワクチン接種は、遅れ気味と言われており、3月17日現在で全国民の33.3%しか接種が終わっていません。
3回目の接種については、いろいろな問題が指摘されています。
それについて整理したレポートが、東京都の対策会議で公開されました。
オミクロン株は追加接種が必要
まず、3回目の接種が必要な理由として、オミクロン株の特性を挙げています。
オミクロン株は、亜種のBA.1、BA.2の両方とも中和抗体ができにくく、ワクチン2回接種だけでは不十分です。
感染を防ぐためには、追加接種が必要となります。
高齢者は2回接種でも抗体が少なく
もう一つの理由として、高齢者では2回の接種では、十分な抗体を作れない人が多いことを挙げています。
下のグラフでは70歳以上では、抗体の量が少なく、3回目の接種が必要となることが示されています。
高齢者でも3カ月以上持続する
では、3回目の接種をすると、何カ月ほど有効なのでしょうか。
2回目の接種から6カ月後に追加接種をすると、抗体ができにくい高齢者でも、抗体の量が3カ月以上持続しています。
つまり、3回目の接種をすると、少なくとも3カ月間はワクチンの効力があります。
3回目の接種が増えない理由
しかし、3回目の接種は、なかなか接種率が上がりません。
もちろん、政府や自治体側の問題もありますが、ワクチンを打つ側にも積極的になりにくい理由があります。
ここでは、3つの理由を挙げています。
- 副反応を避けたいと思っている人が多い
- 誤解により、モデルナの接種は避けたいと思っている人が多い
- たび重なる接種で免疫ができにくくなるという「迷信」が広まっている
2回目までとは違うワクチンの方が良い
3回目の接種のときに悩むのがワクチンの選択です。
2回目までファイザーだったので、3回目もファイザーにしたいという人が少なくありません。
しかし、この資料では、2回目までファイザーだった人も、3回目はモデルナを選ぶ「交差接種」にした方が有効だとしています。
「交差接種」で、2種類のワクチンを打つことにより、ワクチンが対応できるウイルスが増えるからです。
2つのワクチンが補い合うことによって、ウイルスを捉える幅が広がると考えれば良いでしょう。
18歳以上で、2回目から6カ月経過していれば対象
3回目のワクチン接種については、2回目からの接種間隔が急に変更されたことで、混乱がありました。
現在では「18歳以上で、2回目接種を完了した日から、6カ月以上が経過した人」はすべて対象となっています。
手元に接種券が届いていなくても、3回目の接種ができます、予約時によく確認してください。
次の流行や4回目の接種に備えて、早めの接種を
現在、「第6波」の流行は、「まん延防止等重点措置」の解除が決まり、一息ついたように見えます。
しかし、流行は続いていますし、新しい変異株による「第7波」の可能性も指摘されています。
また、厚労省では、必要に応じて「4回目の接種」を行なう準備ができているとしています。
4回目の接種の時期は未定ですが、3回目の接種から6カ月経過後になる可能性が高いでしょう。
次の流行期に4回目の接種を行なうためにも、早めに3回目の接種を打っておきましょう。