3回目の接種は、2回目までと違うワクチンにした方が良い理由

[2022/3/21 00:00]

3回目の接種率は、やっと3割

新型コロナウイルスの3回目のワクチン接種は、遅れ気味と言われており、3月17日現在で全国民の33.3%しか接種が終わっていません。

3回目の接種については、いろいろな問題が指摘されています。

それについて整理したレポートが、東京都の対策会議で公開されました。

オミクロン株は追加接種が必要

まず、3回目の接種が必要な理由として、オミクロン株の特性を挙げています。

オミクロン株は、亜種のBA.1、BA.2の両方とも中和抗体ができにくく、ワクチン2回接種だけでは不十分です。

感染を防ぐためには、追加接種が必要となります。

出典:東京都

高齢者は2回接種でも抗体が少なく

もう一つの理由として、高齢者では2回の接種では、十分な抗体を作れない人が多いことを挙げています。

下のグラフでは70歳以上では、抗体の量が少なく、3回目の接種が必要となることが示されています。

出典:東京都

高齢者でも3カ月以上持続する

では、3回目の接種をすると、何カ月ほど有効なのでしょうか。

2回目の接種から6カ月後に追加接種をすると、抗体ができにくい高齢者でも、抗体の量が3カ月以上持続しています。

つまり、3回目の接種をすると、少なくとも3カ月間はワクチンの効力があります。

出典:東京都

3回目の接種が増えない理由

しかし、3回目の接種は、なかなか接種率が上がりません。

もちろん、政府や自治体側の問題もありますが、ワクチンを打つ側にも積極的になりにくい理由があります。

ここでは、3つの理由を挙げています。

  • 副反応を避けたいと思っている人が多い
  • 誤解により、モデルナの接種は避けたいと思っている人が多い
  • たび重なる接種で免疫ができにくくなるという「迷信」が広まっている
出典:東京都

2回目までとは違うワクチンの方が良い

3回目の接種のときに悩むのがワクチンの選択です。

2回目までファイザーだったので、3回目もファイザーにしたいという人が少なくありません。

しかし、この資料では、2回目までファイザーだった人も、3回目はモデルナを選ぶ「交差接種」にした方が有効だとしています。

「交差接種」で、2種類のワクチンを打つことにより、ワクチンが対応できるウイルスが増えるからです。

2つのワクチンが補い合うことによって、ウイルスを捉える幅が広がると考えれば良いでしょう。

出典:東京都

18歳以上で、2回目から6カ月経過していれば対象

3回目のワクチン接種については、2回目からの接種間隔が急に変更されたことで、混乱がありました。

現在では「18歳以上で、2回目接種を完了した日から、6カ月以上が経過した人」はすべて対象となっています。

手元に接種券が届いていなくても、3回目の接種ができます、予約時によく確認してください。

次の流行や4回目の接種に備えて、早めの接種を

現在、「第6波」の流行は、「まん延防止等重点措置」の解除が決まり、一息ついたように見えます。

しかし、流行は続いていますし、新しい変異株による「第7波」の可能性も指摘されています。

また、厚労省では、必要に応じて「4回目の接種」を行なう準備ができているとしています。

4回目の接種の時期は未定ですが、3回目の接種から6カ月経過後になる可能性が高いでしょう。

次の流行期に4回目の接種を行なうためにも、早めに3回目の接種を打っておきましょう。

[シニアガイド編集部]