小売り分野の値上げが止まらない!! 65%の企業が値上げを実行

[2022/4/12 00:00]

店頭で分かる商品の値上げ

食料品を中心に、製品の値上げを告げるニュースが多くなってきました。

スーパーの店頭でも、少しずつ値上げされたり、パッケージの内容量が減った製品が目に付きます。

この値上げの傾向は、今だけのものでしょうか。

それとも、今後も続くのでしょうか。

帝国データバンクのデータを使って、今後の見通しを紹介します。

「65.5%」の企業が値上げを実行

帝国データバンクでは、2022年4月に値上げについてのインターネット調査を行ないました。

このアンケートには1,855社が回答しています。

ここでは、生活に密着した「小売り」分野のデータを見てみましょう。

3月までに、「すでに値上げをした」企業は35.3%もありました。

このところ、値上げされた商品が多いという感覚は正しかったのです。

そして、4月以降に「値上げをした、またはする予定」の企業は、さらに多く、43.2%もあります。
3月に値上げ済みの企業を含めると、回答した企業の「65.5%」が製品の値上げを実行します。

少なくとも今年一杯は、製品の値上げが続くことを覚悟しておいた方が良いでしょう。

出典:帝国データバンク

世界情勢が背景なので値下がりは望みにくい

今回の値上げについて、企業はどう考えているのでしょうか。

つぎのコメントが代表的です。


「エネルギーコスト、副資材コスト、原材料コストの値上げにより、製品を値上げした。しかし追いついていないので再度値上げの可能性がある」

値上げの背景は、新型コロナの流行や原油の価格上昇など、世界情勢の変化です。

状況によっては、今後も値上げが繰り返される可能性があると考えるべきでしょう。

また、業種によっては、ウクライナ情勢も影を落としています。


「ウクライナおよびロシアは世界屈指の小麦の生産地である。当社はラーメン店経営なので、小麦の値上げの影響が直結する。世界で小麦が不足するので、戦争地域で小麦生産が回復するまで、影響が長引く(2年程度)覚悟が必要」

いずれにしても、値上げの波は、簡単には治まりそうもありません。

買い物の際は、価格の変化に注意して、必要なものを必要なだけ購入するようにしましょう。

[シニアガイド編集部]