26年ぶりに人口が減った「東京」、増えたのは「沖縄」だけ
全国的な人口減少が続く
総務省統計局が、2021年10月1日時点の人口推計を公開しています。
全国の人口は減少傾向が続いています。
都道府県別でも、この1年間で人口が増えたのは「沖縄」だけでした。
いつも人口が増えている「東京」も、26年ぶりに人口を減らしました。
そして、人口減が一番激しい「秋田」は、全国平均の3倍の勢いで人口が減っています。
全国で唯一、人口が増えた「沖縄」
最初に「沖縄」の状況を見てみましょう。
「沖縄」の人口は、1年前から千人増えて「146万8千人」でした。
「沖縄」は、全国で唯一、人口が増えた県です。
2020年は、人口が増えた県が、東京、埼玉、千葉、神奈川、福岡、沖縄と6つもありましたが、2021年は沖縄だけになってしました。
「沖縄」の人口が増えた理由は、「自然増」です。
出生児数から死亡者数を引いた「自然増減」がプラスになるのは、全国でも「沖縄」だけです。
県への転入者数から転出者数を引いた「社会増減」は、0.02%のマイナスでしたが、自然増が、それを上回っているのです。
26年ぶりに人口が減った「東京」
1995年以来26年ぶりに人口が減ってしまったのが「東京」です。
「東京」の人口は、「1,401万人」で、前年から4万7千人も減りました。
減少の内訳は、自然増減が「-0.23%」、社会増減が「-0.05%」と、いずれもマイナスとなっています。
もともと東京都は、自然減が大きい地域です。
それを、他の県からの転入で人口を増やす「社会増」で補って、人口を増やしてきました。
しかし、新型コロナウイルス感染症の影響で、東京へ転入する人が減り、大幅な人口減少となったのです。
全国の3倍の勢いで人口が減る「秋田」
最後に、人口の減少率がもっとも高い「秋田」を見てみましょう。
「秋田」の人口は、前年から1万5千人減り、「94万5千人」になりました。
減少率は「-1.52%」で、全国平均の「-0.51%」のほぼ3倍です。
「秋田」の人口が減る主因は「自然減」です。
秋田の人口構成は、「15歳未満」の子供と、「15歳~64歳」の現役世代が少なく、「65歳以上」の高齢者世代が多くなっています。
典型的な、「少子高齢化」の状態にあるため、自然減が大きくなるのです。
子供が多い「沖縄」、現役世代が多い「東京」と比べると、高齢化が進む「秋田」と3つの都県を並べると、日本の人口の構成の推移が分かります。