3回目のワクチン接種で、感染は「3分の1」に、重症は「4分の1」に減少
3回目のワクチン接種の効果
3回目のワクチン接種を行なうことで、新型コロナウイルスに感染する確率と、重症になる確率が、大きく減ることが、東京都の調査で分かりました。
東京都のレポートをもとに、3回目のワクチン接種の有効性を紹介します。
感染する確率が「3分の1」に
新規陽性者の発生率の調査は、3月1日から4月18日までに発生した、約38万人の新規陽性者を対象としています。
新規陽性者の発生率は、ワクチンをまったく接種していない場合で「0.53%」でした。
1回接種では「0.48%」、2回接種では「0.36%」と下がります。
そして、3回目の接種をした場合は「0.11%」で、2回接種の3分の1に減少します。
重症になる確率は「4分の1」に
一方、重症患者の発生率は、3月1日から4月18日までに発生した、107人の重症患者を対象としています。
重症者のワクチン接種歴を見ると、未接種が33人、2回接種が27日、3回接種が9人、不明が38人でした。
分かりやすいように、10万人当たりの重症患者数を計算すると、未接種が「1.18人」、2回接種が「0.61人」、3回接種が「0.14人」となります。
つまり、3回目の接種をすると、重症患者になる確率が「4分の1」に下がります。
なお、ここでいう重症患者とは、症状が悪化して呼吸が困難となり、人工呼吸器かECMO(エクモ:人工肺)を使用した人となります。
3回目の接種の効果は大きい
今回の調査によって、3回目のワクチン接種の有効性が分かりました。
すでに2回接種していても、3回目の接種を行なうことで、新型コロナへの感染率も、感染した場合に重症になる確率も大きく下がります。
なお、ワクチンを2回接種した人と、3回接種した人の差が大きいのは、2回目の接種から時間が経っていてワクチンの効果が下がっている人が多いからでしょう。
残念ながら、現在のワクチンは、ある程度の間隔で追加接種を受ける必要があるのです。
「もう2回接種しているから」と安心せずに、3回目の接種が可能ならば、早めに接種することを検討してください。