令和生まれの企業は40万社。社長の平均年齢は「47.8歳」
令和生まれの企業を調査
企業情報サービスの帝国データバンクが、「令和生まれの企業」についてレポートを公開しています。
この記事では、どこで、どんな人が起業しているのかを紹介します。
なお、データは2022年4月末時点のものです。
令和生まれは約40万社
令和になってから設立された企業は、「39万8,749社」もあります。
設立年月別では、「令和3年(2021年)4月」が1万4,527社で最も多く、「令和2年(2020年)5月」が7,486社で最少でした。
設立が多い月と、少ない月では、ほぼ2倍の差があります。
「令和3年4月」は、コロナ禍となって約1年が経過し、この間に設立が見送られていた案件や、コロナ禍で変化した生活スタイルや需要に伴う新規事業の立ち上げが、4月の事業年度開始に合わせて動いたことから、設立数が多くなりました。
一方、「令和2年5月」は、国内初となる緊急事態宣言の発出(2020年4月)に伴って人の動きが大きく制限されて会社設立を見送るケースが増えたり、官公庁における会社設立のための手続きが通常通り進まなかったりしたことから、設立数が少なくなりました。
いざ、起業しようと思い立っても、時代の流れや、周囲の環境によって、左右されることが分かります。
東京都が3割、大阪府が1割
設立された会社の所在地は、どこが多いのでしょうか。
やはり、一番多いのは「東京都」でした。
会社数は11万9,308社で、全体の29.9%を占めています。
次に多いのは「大阪府」で、3万8357社でした。
これは、全体の9.6%にあたります。
つまり、令和になってから設立された会社のうち、3割は東京都、1割が大阪府にあります。
やはり、東京と大阪は人口が多く、会社を設立するチャンスが多いのでしょう。
社長の平均年齢は「47.8歳」
次に、会社を設立した「社長」の年齢を見てみましょう。
社長の年齢が分かる1万9,437社について見ると、社長の平均年齢は「47.8歳」でした。
2021年の全国/全業種の、社長の平均年齢は「60.3歳」ですから、それを12.5歳も下回っています。
年代別にみると、「40代」が一番多く、「50代」と「30代」が続きます。
40代を中心にして、その前後の世代が、起業の適齢期と言えるでしょう。
「サービス業」「建設業」「小売業」で7割を占める
最後に、令和に設立された企業の業種を見てみましょう。
一番多いのは「サービス業」で、全体の33.0%でした。
次に多いのが「建設業」で29.6%、「小売業」が10.7%です。
この3つの業種で、全体の7割を占めます。
他の業種に比べて、起業する環境があるのでしょう。
なお、起業する人が一度は考える「飲食店」ですが、令和に入ってからは、年々、起業が減っています。
これは、新型コロナウイルス感染症の流行によって、営業時間が制限されたり、酒類の提供ができないなど、大きな影響を受けたことが原因でしょう。
繰り返しになりますが、起業にあたっては、時代の流れや、周囲の環境を無視することができません。
周囲の状況を踏まえた上で、チャンスを見極めてください。