7割近い企業が「値上げ」を予定。さらに増加中
7割近い企業が「値上げ」を実行
企業情報サービスの帝国データバンクが、7月以降も商品の値上げが続くと警告しています。
2022年6月に、帝国データバンクが行なったインターネット調査には、1,701社の企業が回答しています。
そして、回答した企業の7割近くが、「すでに値上げした」か「今後値上げする予定」と答えています。
商品の値上げは、これからが本番なのです。
4割の企業が「値上げ」済み
企業が、いつ値上げをする予定なのかを、もう少し詳しく見てみましょう。
2022年4月~5月に、「すでに値上げした」企業は42.3%でした。
つまり、アンケートに回答した企業の4割が、すでに値上げを行なっています。
今後の値上げの予定を見ると、「6月」から「12月」にかけて、値上げを予定している企業も4割以上もいます。
すでに、スーパーの店頭では、値上げの影響が出始めていますが、今年後半はずっと、値上げが続くと見て良いでしょう。
値上げを予定する企業が増えていく
ウクライナ情勢の影響など、企業を取り巻く環境は悪化を続けています。
そのため、2カ月前の調査に比べて、「値上げ」を予定している企業が増えています。
例えば、7~9月に値上げをする企業は、前回の8.6%から、今回は19.9%へと倍以上に増えています。
同じように、10~12月に値上げを予定している企業は、前回の2.6%から9.3%へと3倍以上に増えました。
今後も、状況の変化によっては、値上げを行なう企業が増加すると見込まれます。
値上げが進むのは「飲食料品」
最期に、値上げが進む業種を見てみましょう。
値上げを予定している企業が多い業種は、「飲食料品/飼料製造」、「建材/家具、窯業(ようぎょう)/土石製品卸売」、「飲食料品卸売」です。
消費者に対して影響が大きいのは、「飲食料品」でしょう。
例えば、【冷凍食品】については、次のようなコメントがありました。
「円安により輸入仕入れ品が高騰し販売価格へ転嫁している。また、電気料金の値上げにともない冷凍商品の保管費用も上げている」(冷凍食品卸売)
これを見ると、値上げの原因は1つではなく、複数の要素が影響していることがあります。
状況によっては、別の原因による、再値上げ、再々値上げなどもあるでしょう。
少なくとも、年内いっぱいは、各種製品やサービス料金の値上げが続くつもりで、生活の防衛に努める必要があるでしょう。