40代から50代の女性の3割が、更年期障害の症状を感じている
厚労省が「更年期障害」について調査
厚労省が、「更年期障害」についての意識調査の結果を公開しています。
調査では、男女両方の更年期障害を対象としていますが、この記事では女性の更年期障害に絞って紹介します。
2022年3月に行なわれたインターネット調査には、全国の20歳から64歳の女性2,975人が回答しています。
日常生活に影響している人が3割もいる
更年期障害の症状は、45歳から55歳頃に起きやすいとされています。
今回の調査でも、更年期障害の症状の可能性があると考えている人は、40代で「28.3%」、50代で「38.3%」でした。
また、家事などの日常生活への影響が、少しでもある人は、40代で「33.9%」、50代で「27.1%」でした。
40代から50代では、3割前後が、更年期障害の症状を感じており、日常生活にも影響が出ていることが分かります。
しかし、症状の自覚があるにも関わらず、「医療機関を受診していない」と答えた人が、40代で「81.7%」、50代で「78.9%」もいます。
更年期障害の症状を自覚していても、医療機関には行っていない人が、ほとんどなのです。
更年期障害の状況を示す「SMIスコア」
女性の更年期症状の状況を示す指標の一つに「SMIスコア」があります。
これは、10の症状の有無を4段階で回答するもので、自分で採点することができます。
スコアは、100点満点で、点数が大きいほど、症状が重いと判断されます。
今回の調査では、SMIスコアが51点以上の人は、40代で「17.7%」、50代で「20.0%」でした。
だいたい2割ぐらいの人が、医師の診察を受けた方が良いとされる状況であることが分かります。
少しでも、更年期障害の症状を感じたら、まずSMIスコアを自己採点し、点数が高い場合は医師に相談してください。
SMIスコアの評価は、Web上で自己採点できるサイトも利用できます。
付録:SMIスコアの配点表と評価法
SMIスコアの配点表
SMIスコアの自己採点の評価法
- 0~25点:上手に更年期を過ごしています。これまでの生活態度を続けていいでしょう。
- 26~50点:食事、運動などに注意を払い、生活様式などにも無理をしないようにしましょう。
- 51~65点:医師の診察を受け、生活指導、カウンセリング、薬物療法を受けた方がいいでしょう。
- 66~80点:長期間(半年以上)の計画的な治療が必要でしょう。
- 81~100点:各科の精密検査を受け、更年期障害のみである場合は、専門医での長期的な対応が必要でしょう。