在宅勤務、すでに3割の企業が「取りやめ」。大企業は5割以上が「実施中」
6千社以上が回答
企業情報サービスの東京商工リサーチが、テレワークに代表される「在宅勤務」の調査結果を公開しています。
2022年6月に行なわれたインターネット調査には、6,472社が回答しています。
テレワークを「実施中」は3割
在宅勤務を「実施している」企業は「29%」でした。
その一方で、「実施していたが、現在は取りやめた」も、ほぼ同じ「27%」あります。
そして、「43%」の企業が「一度も実施していない」と答えています。
つまり、テレワークを「実施中」が3割、「すでに止めた」が3割、「やらなかった」が4割ということになります。
大企業では半分以上が「実施中」
しかし、資本金1億円以上の大企業に限ると、状況は大きく異なります。
在宅勤務を「実施している」企業が大幅に増え「56%」になります。
大企業の過半数は、現在でも在宅勤務を継続しています。
そして「一度も実施しない」は「15%」しかありません。
つまり、大企業の多くは在宅勤務を試しており、その上で、半分以上の企業が継続しています。
一方、資本金1億円未満の中小企業では、半分近くの企業が、在宅勤務を「一度も実施していない」と答えています。
在宅勤務を継続している企業は、全体の4分の1しかありません。
企業の規模で選択肢に差がある
新型ウイルス感染症の予防のために、一気に導入が進んだテレワークですが、企業の3割は導入した上で、現在は取りやめたことが分かりました。
テレワークを実施するためには、一定の設備投資が必要な上に、チームワークの維持や、労務管理などの課題も少なくありません。
そのため、大企業はテレワークを試した上で継続していますが、中小企業は試すこともできずに導入していません。
中小企業にはテレワークの導入を試すだけの体力がないのです。
それが、テレワークの実施率の差となって、表れています。
テレワークという働き方を考えるときには、企業の規模によって、働き方の選択肢に差があることを覚えておきましょう。