東京都の新型コロナウイルス患者が急増。「BA.4」も新登場
先週から3割以上増加
東京都は、新型コロナウイルス感染症が再拡大していると警告しています。
東京都の新規陽性者数の7日間平均は、6月29日の時点で「2,337人/日」になりました。
これは、前の週よりも、3割以上も増加しています。
東京都では、状況の変化を受けて、4段階ある「感染状況」の判定を上から2つ目の「感染が拡大している」に上げました。
オミクロン株の亜系統が続々登場
東京都では、感染が拡大した原因として、次の3つを挙げています。
- ワクチン接種や自然感染により獲得された免疫の減衰
- オミクロン株の亜系統(BA.5等)への置き換わり
- 人の行動の活発化
中でも注目されるのが、オミクロン株「BA.2」に代わる、新しい亜系統の登場です。
亜系統は、同じオミクロン株ですが、「BA.2」よりも感染力が強いとされています。
6月14日から20日にかけてのPCR検査の結果を見てみましょう。
これまで主流だった「BA.2」は7割を切りました。
一方、「BA.5」が全体の25%、「BA.2.12.1」が6%を占めています。
そして、これまで東京都では発見されていなかった「BA.4」が登場しました。
「BA.5」「BA.2.12.1」「BA.4」のいずれかが、これまでの「BA.2」に代わって、次の流行の主役となる可能性があります。
入院患者や重症患者も増えている
新規陽性者、つまり新しい患者が増加するのに伴って、病院の負担も大きくなっています。
「入院患者数」は、先週の614人から、857人に大きく増えました。
また、人工呼吸器又はECMO(エクモ:体外式膜型人工肺)を使用している「重症患者数」も、先週の0人から5人へと増えました。
東京都では、4段階ある「医療提供体制」の判定を、上から3つ目の「通常の医療との両立が可能な状況である」のままとしています。
しかし、減り続けていた入院患者数と重症者数が増え始めたので、油断はできません。
新型コロナは、まだ終わっていない
新型ウイルス感染症の流行は、まだ終わっていません。
これから、梅雨明け、7月の3連休、お盆休みなどで、人の移動が活発になる季節です。
再び、流行が勢いを取り戻さないように、個人の行動が求められています。
人混みを避けて、手洗いやマスクの着用を行なうなど、基本的な予防措置を行なってください。
また、3回目と4回目のワクチン接種が可能な人は、改めて接種を検討してください。