1日8千人以上の新規陽性者が続く東京都。「第7波」のピークは8月下旬
今は「第7波」の入り口!?
東京都の新型コロナウイルス感染症は、再び拡大が始まりました。
東京都の新規陽性者数は、7月6日から4日連続で、8千人を超えています。
このままの勢いで行けば、再び流行が拡大し、「第7波」の流行が始まる可能性があります。
では、「第7波」は、どれぐらいの規模が予想されるのでしょうか。
ここでは、東京都の資料をもとに、「第7波」の新規陽性者と病院での受入状況などを予測します。
流行のピークは「8月下旬」
まず、新規陽性者数を見てみましょう。
ここでは、6月21日までの実績をもとに、「BA.5」系統の新規陽性者数を計算しています。
BA.5の感染力については、3通りの前提を用意しています。
いずれの場合も、流行のピークは「8月20日頃」となっています。
新規陽性者数は、もっとも悲観的な条件で1日「14,000人」となっています。
実際には、7月上旬で、すでに1日「8,000人」を超えているので、さらに増える可能性が高いと見て良いでしょう。
新規陽性者数については、「8月下旬」がピークで、少なくとも1日「14,000人」を超えると思えば良いでしょう。
症状があっても「入院」できない可能性がある
次に、病院の状況について見てみましょう。
この推計では、「第7波」について、「楽観」「基本」「悲観」の3つのシナリオを用意しています。
まず、「重症化率」については、「現時点では、“楽観”シナリオに近い」としています。
これが正しければ、「第7波」のピークが、「第6波」のピークの2倍でも、重症患者用の病床があふれることはありません。
なお、ここで言う「重症」は、人工呼吸器やECMO(エクモ:体外式膜型人工肺)が必要な状況ですから、一般的に考えるよりもずっと重い症状です。
しかし、「入院率」については、「現時点では“基本”シナリオに近い」としています。
これが正しければ、「第7波」のピークが、「第6波」と同じ程度でも、入院患者は病床を確保できない可能性があります。
まとめると、現状の予想では、「第7波」では、命の危険があるような「重症」であれば入院できる可能性はありますが、一般的に見れば重い症状でも入院できなくなる可能性があります。
まず、感染予防。「自宅療養」の準備も
2つの予想をもとに、これからの行動を考えてみましょう。
まず、大切なのは、新型コロナウイルスに感染しないことです。
ピークを迎える8月下旬までは、感染予防に努めてください。
必要な場合にはマスクを着用し、人混みを避けて行動してください。
また、まだ3回目/4回目のワクチン接種をしていなければ、今のうちに接種をしてください。
特に、3回目については、予約なしで接種できる会場もあるので、もよりの自治体のホームページで探してみてください。
万が一感染してしまったときに、「第7波」では、入院できない可能性があります。
自宅療養になる可能性を考えて、体温計や消毒用アルコール、ある程度の水や食料を用意しておけば万全です。