大手外食産業の4割以上が値上げ。値上げ幅は「5%以上10%未満」
外食の4割以上が値上げ
企業情報サービスの東京商工リサーチが、外食産業の値上げ状況をレポートしています。
2022年に入ってから値上げを行なったのは、大手外食業者120社のうち53社でした。
大手外食産業の4割以上で、メニューの値上げが行なわれています。
値上げが多いのは「ファーストフード」
値上げを行なった53社を、ブランド別に見ると66ブランドありました。
値上げが一番多かった業態は、「ファーストフード」でした。
「マクドナルド」「モスバーガー」「ロッテリア」などのバーガーチェーンを中心に値上げが行なわれています。
次に多い業態が「中華」です。
「餃子の王将」「一風堂」などのラーメンチェーンを中心に値上げが行なわれました。
以下、「コーヒー」「ステーキ/焼肉」などが値上げが多い業態です。
値上げ幅は「5%以上10%未満」が多い
各ブランドの代表的な商品を選び、その値上げ率を計算しています。
もっとも多いのは「5%以上10%未満」で、21ブランドありました。
次に多いのが「10%以上15%未満」でした。
10%以上の値上げは、ファストフードや回転寿司など1品当たりの単価が安い業態のブランドが目立ちます。
これらの業態は、メニューの単価が安いため、少しの値上げでも値上率が高くなりやすいのです。
例えば、「マクドナルド」の「バーガー」は、110円から130円に20円上がっただけですが、値上率で見ると18%も上がっています。
外食の値上げは、これからも続く
外食産業でメニューの値上げが続くのは、共通の原因があります。
値上げの理由として、最も多いのは「原材料」でした。
具体的には、「小麦」「肉」「コーヒー豆」が挙がっています。
ウクライナ情勢や円安の影響で、海外からの輸入食材が値上がりしているのです。
また、国内情勢による理由として「物流」と「人件費」が挙がっています。
トラックの燃料価格や、人手不足によるアルバイト賃金の上昇も、値上げの原因なのです。
そして、これらのコストの上昇は、メニューの価格に、すべて反映されたわけではありません。
外食産業のメニューは、今後も値上がりが続くと思っていた方が良いでしょう。