大手外食産業の4割以上が値上げ。値上げ幅は「5%以上10%未満」

[2022/7/17 00:00]

外食の4割以上が値上げ

企業情報サービスの東京商工リサーチが、外食産業の値上げ状況をレポートしています。

2022年に入ってから値上げを行なったのは、大手外食業者120社のうち53社でした。

大手外食産業の4割以上で、メニューの値上げが行なわれています。

値上げが多いのは「ファーストフード」

値上げを行なった53社を、ブランド別に見ると66ブランドありました。

値上げが一番多かった業態は、「ファーストフード」でした。

「マクドナルド」「モスバーガー」「ロッテリア」などのバーガーチェーンを中心に値上げが行なわれています。

次に多い業態が「中華」です。

「餃子の王将」「一風堂」などのラーメンチェーンを中心に値上げが行なわれました。

以下、「コーヒー」「ステーキ/焼肉」などが値上げが多い業態です。

出典:東京商工リサーチ

値上げ幅は「5%以上10%未満」が多い

各ブランドの代表的な商品を選び、その値上げ率を計算しています。

もっとも多いのは「5%以上10%未満」で、21ブランドありました。

次に多いのが「10%以上15%未満」でした。

10%以上の値上げは、ファストフードや回転寿司など1品当たりの単価が安い業態のブランドが目立ちます。

これらの業態は、メニューの単価が安いため、少しの値上げでも値上率が高くなりやすいのです。

例えば、「マクドナルド」の「バーガー」は、110円から130円に20円上がっただけですが、値上率で見ると18%も上がっています。

出典:東京商工リサーチ

外食の値上げは、これからも続く

外食産業でメニューの値上げが続くのは、共通の原因があります。

値上げの理由として、最も多いのは「原材料」でした。

具体的には、「小麦」「肉」「コーヒー豆」が挙がっています。

ウクライナ情勢や円安の影響で、海外からの輸入食材が値上がりしているのです。

また、国内情勢による理由として「物流」と「人件費」が挙がっています。

トラックの燃料価格や、人手不足によるアルバイト賃金の上昇も、値上げの原因なのです。

そして、これらのコストの上昇は、メニューの価格に、すべて反映されたわけではありません。

外食産業のメニューは、今後も値上がりが続くと思っていた方が良いでしょう。

出典:東京商工リサーチ
[シニアガイド編集部]