今、コロナにかかっているのは「20代」が最多。重症者は「70代」、死者は「80代」
東京都の資料で見る「BA.5」の特徴
新型コロナウイルスは、遺伝子が変化しやすく、いろいろな「変異種」や「亜系統」が登場しています。
現在主流なのは「オミクロン株」の「BA.5」という系統です。
東京都の資料をもとにして、「BA.5」の特徴を、年齢を中心に紹介します。
「新規陽性者」は多いが、「重症者」は少ない
BA.5の特徴は、感染力が強く、PCR検査で陽性となった「新規陽性者」の数が多いことです。
東京都のグラフで見ると、新規陽性者は過去最多で、1日当たり3万人を超えています。
一方、「重症者数」は少なく、過去のピーク時の10分の1ほどに留まっています。
つまり、「BA.5」は「感染しやすいが、重症化しにくい」という特徴があります。
高齢者ほど重症化しやすい
もう一つのBA.5の特徴として、「高齢者ほど、重症化しやすい」ことが挙げられます。
過去1週間の年齢別のグラフを見ると、「新規陽性者」では「20代」が最多です。
しかし、同じ時期の「重症者」では、60歳以上が多く、「70代」が最多です。
つまり、感染しているのは若い人で、重症になるのは高齢者と言えます。
さらに、同じ時期の「死者」を見ると、70歳以上が多く、「80代」が最多となります。
新型コロナは、高齢者にとって死の危険がある病気なのです。
高齢者と接する人は
ここまでで、「BA.5」には、2つの特徴があることが分かりました。
- 感染しやすいが、重症化しにくい
- 高齢者ほど、重症化しやすい
そのため、日本感染症学会などによる療養のガイドラインでも、「65歳未満で基礎疾患や妊娠がなければ、あわてて検査や受診をする必要はなく、自宅療養を選ぶ」という方針が示されています。
それだけ、若い人は重症化しにくいのです。
ただし、新型コロナウイルス感染症を甘く見てはいけません。
高齢者の側から見れば、身近な人が感染すると、自分の命が危ないのです。
もちろん、自分自身が高齢であれば、より一層の注意が必要であることは言うまでもありません。
引き続き、人混みを避けるなど、感染予防を心がけて生活してください。