10月半ばに登場する「オミクロン株対応ワクチン」まで接種を待つべきか
「オミクロン株対応ワクチン」が登場
厚労省が、「オミクロン株対応ワクチン」について、会議資料を公開しています。
これからワクチンを射つならば、今、流行しているオミクロン株に対応している方にしたいという人も多いでしょう。
では、「オミクロン株対応ワクチン」は、いつから、どのようにして、接種が始まるのでしょうか。
厚労省が公開した資料をもとに、その内容を紹介します。
10月半ば以降に接種開始
「オミクロン株対応ワクチン」について、厚労省の会議で決まった方針を見てみましょう。
- 対象者は2回目の接種を終えたすべての住民とする。ただし、今後得られたデータによっては変更される可能性がある。
- 使用されるワクチンは、「武漢株」と「オミクロン株 BA.1」に対応した、2価ワクチンとする。
- 接種の開始時期は、2022年10月半ば以降とする。
なお、前の接種から空ける「接種間隔」については、決まっていませんが、資料では仮に「5カ月」とされています。
「オミクロン株 BA.1」に対応したワクチン
「オミクロン株対応ワクチン」について、少し補足をしましょう。
現在、接種に使われている新型コロナ用ワクチンは、「武漢株」と呼ばれる、最初の新型コロナウイルスに対応したものです。
ただし、「武漢株」だけに効くわけではありません。
その後に登場した、「アルファ株」「デルタ株」「オミクロン株」にも効果はありますが、効き目は下がります。
一方、今回の「オミクロン株対応ワクチン」は、「武漢株」ではなく、「オミクロン株 BA.1」に対応したワクチンです。
すでに、「ファイザー」と「モデルナ」の2社が認可を申請しており、遠からず厚労省の認可が下りる見通しです。
「オミクロン株対応ワクチン」を待つべきか
今回、「オミクロン株対応ワクチン」の日程が明らかになったことで、まだ3回目、4回目の接種を受けていない人は、「オミクロン株対応ワクチン」まで待つべきなのか、迷うところでしょう。
しかし、現在の状況では、待つべきではありません。
大きな理由は2つあります。
1つ目の理由は、現在が、過去最大の流行のまっただなかであることです。
下のグラフを見れば、今が、一番危ない時期であることが分かります。
これから、2カ月半の流行期を、ワクチンを接種せずに過ごすのは危険です。
もう1つの理由が、「オミクロン株対応ワクチン」が、「BA.1」に対応したワクチンであることです。
もちろん、現在流行中の「BA.5」用ワクチンも開発されていますが、いつ、実用になるかは分かりません。
確実に接種できることを優先したので、今回は開発が進んでいる「BA.1」対応が選ばれたのです。
もちろん、「オミクロン株対応ワクチン」が、「BA.5」などに効果がないわけではありません。
ただし、待ったからと言って、その時の流行にピッタリのものが出てくるわけではないのであれば、無理に待たなくても良いでしょう。
3回目、4回目を射てる人は、すぐに接種を
では、3回目、4回目のワクチン接種を迷っている人は、どうすれば良いのでしょうか。
一番のおすすめは、「オミクロン株対応ワクチン」を待たずに、自分が受けられるワクチンをすぐに射つことです。
接種することで、確実に抗体が増えるので、現在の流行に対して安全性が高まります。
また、計画通りに、接種間隔が5カ月になった場合、8月中に接種をすれば、2023年の1月に「オミクロン株対応ワクチン」を射つことができます。
「10月半ば」の接種開始からの遅れは、3カ月程度で済みます。
3回目、4回目の接種を迷っている人は、早めの接種を検討してください。