新型コロナで4分の1が閉店した、大手居酒屋チェーン
大手居酒屋の4分の1が閉店
企業情報調査会社の東京商工リサーチが、「大手居酒屋チェーン」の店舗数調査結果を公開しています。
この調査では、株式上場している大手居酒屋チェーン15社の店舗数を調べています。
2022年6月末の店舗数は「4,268店」でした。
2年半前の2019年12月末には、5,557店ありました。
新型コロナの流行によって、1,289店も減ったことが分かります。
減少率は23.1%減なので、大手居酒屋チェーン店の4分の1が閉店したことになります。
4割以上閉店したチェーンも
店舗数が減少したチェーンは、15社中12社でした。
閉店率が高いのは、焼鳥店や海鮮居酒屋を営業する「JFLAホールディングス」で45.3%も減りました。
そして、ダイヤモンドダイニングの親会社「DDホールディングス」の42.5%減が続きます。
つまり、店舗数を4割以上減らしたチェーンが2つもあります。
そして、「はなの舞」のチムニーと、「庄や」運営の大庄も、32.2%減と、3割以上減らしています。
店舗を増やしたチェーンも
逆に、コロナ前から店舗を増やした企業も3社ありました。
「串カツ田中ホールディングス」は、273店→314店へ、「肉汁餃子のダンダダン」を運営する「NATTY SWANKY」が86店→117店へ、餃子や韓国料理など料理別で居酒屋業態を展開する「一家ホールディングス」が69店→72店へと増やしています。
いずれも特定のジャンルにこだわったメニューが特徴です。
コロナとコストアップで苦しい状況
東京商工リサーチによれば、一時は回復傾向にあった居酒屋業態は、新規陽性者の急増で不透明感を増しています。
居酒屋業態は、賃料などの固定費や人手不足を補う人件費上昇などコストアップの要因が多く、高コストの都心店舗を中心にさらなる閉店が避けられそうにない、としています。