新型コロナで、大手ファミレス1,000店が閉店。ファミレスからファストフードへの転換も
[2022/8/23 00:00]
2年半で10分の1が閉店
企業情報調査会社の帝国データバンクが、「ファミレス」の閉店が進んでいると報告しています。
大手ファミレスチェーン16社の店舗数は、2022年6月には「8,420店」でした。
2年半前の2019年12月末には「9,230店」ありましたから、新型コロナの流行によって810店も減ったことが分かります。
減少率は9%なので、ファミレスの10分の1が閉店したことになります。
年度末までに千店が閉店
チェーン別に見ると、店舗数が10%以上減ったチェーンが16社のうち5社もあります。
もっとも閉店が多いチェーンは「ジョイフル」で、直営店の3割にあたる200店以上が閉店しました。
直近では、「ガスト」を始めとするすかいらーくホールディングスが、100店の閉店を発表しています。
帝国データバンクでは、今後も閉店が増えるとしており、今年度末には、8,000店前後まで減ると見ています。
これは、新型コロナ前に比べて、1,000店も減ることになります。
「ファストフード」や「カフェ」への転換も
次に、ファミレス以外の業態を持っている8社を対象に、業態の変化を見てみましょう。
「ファミレス」や「居酒屋」が減る一方で、牛丼やハンバーガーなどの「ファストフード」や「カフェ」「焼肉」などが増えています。
新型コロナの影響、原価の高騰、人手不足など、ファミレスに対する課題が多い状況で、「ファストフード」や「カフェ」などに業態を転換することで生き残りをかけているのです。
すかいらーくホールディングスの資料を見ても、「新規出店」「閉店」「業態転換」「店舗改装」などを組み合わせて、収益の向上を目指していることが分かります。
逆に言えば、それだけ「ファミレス」という業態が置かれた状況は厳しいものなのです。