新型コロナによる経営破綻が4,000件を超える。最多は「飲食業」
[2022/9/8 00:00]
年々増える「コロナ破綻」
企業情報サービスの東京商工リサーチによれば、「新型コロナ」を原因とする経営破綻(はたん)が4,000件となりました。
このうち、「倒産」が3,858件、「弁護士一任/準備中」が142件です。
「新型コロナ」を原因とする経営破綻は、年々増えており、2022年は前年の3割増しとなっています。
コロナで苦しんだ「飲食業」が最多
破綻した企業を業種別に見てみましょう。
一番多いのは、休業要請などで打撃を受けた「飲食業」で、631件でした。
今後も、「緊急事態宣言」や「まん延防止等重点措置」で営業制限が続いた地域を中心に、破綻が増加する可能性が強まっています。
そして、工事計画の見直しなどの影響を受けた「建設業」が452件、小売店の休業が影響した「アパレル関連」が299件でした。
さらに、「飲食料品卸売業」と「宿泊業」が続きます。
破綻企業の2割は「東京都」に
破綻した企業の2割以上は「東京都」が所在地です。
そして、「大阪府」「愛知県」「福岡県」と大都市圏が続きます。
「東京都」に隣接する「神奈川県」「埼玉県」「千葉県」も、100件を超えました。
コロナ関連融資の返済に苦しむ
東京商工リサーチによれば、多くの企業で利用された「コロナ関連融資」は、返済が始まる時期となりました。
しかし、多くの企業は、コロナ禍以前の水準に業績が回復せず、資材高や物価高なども重なり、返済できないケースが増加しています。
今後も、過剰債務に陥った企業の息切れや脱落が見込まれ、新型コロナを原因とする経営破綻が増加する可能性が高まっています。