「年金」だけではまかなえない老後の資金。7割が頼るのは「預貯金」
老後の生活資金についての調査
公益財団法人 生命保険文化センターが、老後の生活についての調査結果を公開しています。
2022年4月から6月にかけて行なわれた面接調査には、18歳から79歳の男女4,844人が回答しています。
この記事では、老後の日常生活を支える資金について紹介します。
「年金でまかなえるとは思わない」が7割以上
老後の生活を支える資金として真っ先に浮かぶのは「老齢年金」などの公的年金です。
そこで、「自分の老後の日常生活費を公的年金でまかなえるか」と聞いています。
「まかなえない」という人は7割を超えており、公的年金だけでは足りないと感じている人が多くを占めています。
年金だけで老後の生活が「まかなえる」と考えている人は、2割しかいませんでした。
「年金」の次に頼りにするのは「預貯金」
次に、「老後の生活資金をまかなう手段」を聞いています。
一番多いのは「公的資金」でした。
全部をまかなえるとは思っていなくても、生活を支える柱の1つであることは間違いありません。
次に多いのは「預貯金」でした。
「公的資金」だけでは足りない老後のお金は、地道に貯める人が多いのです。
「公的資金」と「預貯金」が、老後生活の資金の2本柱以外と言えるでしょう。
三番目以降では、「企業年金/退職金」や「個人年金保険」が挙がっています。
ただし、いずれの手段も、短期間で資金が準備できるものではありません。
現役時代からの準備が大切であることが分かります。
老後のための資金を使い始めるのは「65歳」
最後に、自分が準備した老後のための資金を、いつから使い始めるつもりなのかを聞いています。
一番多かった回答は「65歳」でした。
「65歳」は公的年金の支給が始まる年齢なので、それが影響しているのでしょう。
次に多いのが「70歳」で、「60歳」が続きます。
どこが区切りになるかは、それぞれの事情で異なりますが、60代で5歳刻みのキリの良い年齢が、自分で稼ぐ生活から、年金を柱とした生活への切り替えの時期なのでしょう。