「年金」だけではまかなえない老後の資金。7割が頼るのは「預貯金」

[2022/10/12 00:00]

老後の生活資金についての調査

公益財団法人 生命保険文化センターが、老後の生活についての調査結果を公開しています。

2022年4月から6月にかけて行なわれた面接調査には、18歳から79歳の男女4,844人が回答しています。

この記事では、老後の日常生活を支える資金について紹介します。

「年金でまかなえるとは思わない」が7割以上

老後の生活を支える資金として真っ先に浮かぶのは「老齢年金」などの公的年金です。

そこで、「自分の老後の日常生活費を公的年金でまかなえるか」と聞いています。

「まかなえない」という人は7割を超えており、公的年金だけでは足りないと感じている人が多くを占めています。

年金だけで老後の生活が「まかなえる」と考えている人は、2割しかいませんでした。

出典:生命保険文化センターのデータをもとに編集部が作成

「年金」の次に頼りにするのは「預貯金」

次に、「老後の生活資金をまかなう手段」を聞いています。

一番多いのは「公的資金」でした。

全部をまかなえるとは思っていなくても、生活を支える柱の1つであることは間違いありません。

次に多いのは「預貯金」でした。

「公的資金」だけでは足りない老後のお金は、地道に貯める人が多いのです。

「公的資金」と「預貯金」が、老後生活の資金の2本柱以外と言えるでしょう。

三番目以降では、「企業年金/退職金」や「個人年金保険」が挙がっています。

ただし、いずれの手段も、短期間で資金が準備できるものではありません。

現役時代からの準備が大切であることが分かります。

出典:生命保険文化センターのデータをもとに編集部が作成

老後のための資金を使い始めるのは「65歳」

最後に、自分が準備した老後のための資金を、いつから使い始めるつもりなのかを聞いています。

一番多かった回答は「65歳」でした。

「65歳」は公的年金の支給が始まる年齢なので、それが影響しているのでしょう。

次に多いのが「70歳」で、「60歳」が続きます。

どこが区切りになるかは、それぞれの事情で異なりますが、60代で5歳刻みのキリの良い年齢が、自分で稼ぐ生活から、年金を柱とした生活への切り替えの時期なのでしょう。

出典:生命保険文化センターのデータをもとに編集部が作成
[シニアガイド編集部]