自分の介護が不安な人は約9割。介護してもらいたい場所は「施設」か「自宅」
「自分の介護」についての調査
公益財団法人 生命保険文化センターが、「自分の介護」についての調査結果を公開しています。
2022年4月から6月にかけて行なわれた面接調査には、18歳から79歳の男女4,844人が回答しています。
9割近くの人が「不安」を感じている
将来の自分が、介護を必要とする状態になるのではないかという不安を感じている人は、回答者全体の88.6%でした。
つまり、9割近くの人が、自分の将来の介護について不安を感じています。
不安を感じていない人は、8.4%しかいません。
心配のタネは「家族」と「お金」
自分の介護について不安を感じている人に、不安の具体的な内容を聞いています。
一番多い回答は、「家族の肉体的・精神的負担」でした。
7割近くの人が、これを挙げています。
次に多いのが「公的介護保険だけでは不十分」でした。
大きく見ると、「家族の負担」と「金銭的な不安」に関する項目が上位を占めています。
介護を受けたい場所は「公的施設」か「自宅」
「家族の負担」は、その人が、どこで介護を受けるかによって大きく変わります。
そこで、「自分自身が、介護が必要な状態になったときに、どこで介護してもらいたいか」を聞いています。
一番多い回答は、「公的な介護老人福祉施設など」ですが、ほぼ差がなく「自分の家」が続いています。
家族の負担を考えると公的な施設が良いと思っていても、できれば自宅で介護を受けたいと思っている人が多いことが察せられます。
介護保険を柱にして、自己負担分を払う準備も必要
介護に対するもう一つの不安である「金銭的な不安」についても見てみましょう。
ここでは、「自分自身が、介護が必要な状態になったときに、介護費用をまかなう手段」を聞いています。
やはり、「公的介護保険」が一番多く、7割を超えました。
「預貯金」と「公的年金」も、6割以上の人が挙げています。
知っておきたいのは、「公的介護保険」は金銭が支払われるものではないことです。
介護保険からサービスが提供され、その費用の1~3割を自己負担分として支払う必要があります。
「公的介護保険」に頼るのは当然ですが、自己負担分を払えるように、「預貯金」などで現金も準備しておきましょう。