「BA.5」の次は「BQ.1」か「XBB」か。新しい亜系統が日本上陸
すでに日本に来ている「BQ.1」と「XBB」
現在、世界で流行している新型コロナウイルスの99.9%は、「オミクロン株」が占めています。
そして、たくさんある亜系統の中では「BA.5」が主流となっています。
例えば、東京都では、2022年7月以降は「BA.5」が90%以上を占めています。
しかし、海外では新しい亜系統の「BQ.1」と「XBB」が流行し始めました。
すでに、日本でも空港などの検疫で、両者が確認されています。
つまり、国内でも、いつ新しい亜系統の流行が始まってもおかしくない状況なのです。
この記事では、東京都の資料をもとに、2つの新しい亜系統について紹介します。
BA.5より1.29倍も広まりやすい「BQ.1」
2つの新しい亜系統について、その特徴を見ていきましょう。
「BQ.1」は、ヨーロッパやアメリカで流行している亜系統です。
現在の主役であるBA.5の系統で、「BQ.1」のほか「BQ.1.1」という類似の系統も登場しています。
イギリスの保健当局によれば、BA.5に比べて1.29倍も増加率が高いとしています。
言い換えれば、それだけ感染力が強く、広まりやすい亜系統です。
なお、感染した際の重症度などについては、まだ分かっていません。
シンガポールなどで流行中の「XBB」
もう一つの亜系統「XBB」は、シンガポールやインドなどアジア方面で流行しています。
「XBB」は、以前に流行したBA.2の系統です。
「XBB」は、BA.5よりも感染力が強い「BA.4.6」に比べて、さらに感染力が強いとされています。
「XBB」も、感染した際の重症度などについては、まだ分かっていません。
「BA.5」が続くか、次の主役となるか
「BQ.1」も「XBB」も、現在、主流の「BA.5」よりも感染力が強いとされており、警戒が必要です。
なお、この2つの亜系統については世界保健機関(WHO)も警戒のコメントを出しています。
WHOでは、この2つの亜系統に対して、オミクロン株の亜系統と危険度は大差ないとしていますが、警戒対象から外してはいません。
新しい亜系統が、BA.5に代わって流行の主役になるのか、それともこのままBA.5の時代が続くのか、まだ見守る必要があるでしょう。