季節性インフルエンザ並みに下がった、新型コロナの重症化率と致死率
新型コロナの重症化率と死亡率のデータ
厚労省が、新型コロナウイルス感染症の重症化率と死亡率について資料を公開しています。
この記事では、その一部をグラフ化して紹介します。
高齢者にとって危険な病気
公開された資料の中で最新なのは、2022年7月から8月にかけてのデータです。
この期間の感染者数は「431,990人」でした。
年代別に見ると、重症者も死亡者も、60代以上の高齢者に偏っていることが分かります。
以前から言われていることですが、「新型コロナは高齢者にとって危険な病気」なのです。
特に「80代」以上では、重症化率と致死率の差が少なくなっています。
例えば、「90歳以上」では重症化率は2.72%、致死率は2.60%で、0.12%しか差がありません。
つまり、重症になると、ほとんど助かりません。
具体的な数字で言うと、6,030人の感染者のうち、164人が重症となり、157人が死亡しています。
繰り返しになりますが、「新型コロナは高齢者にとって命に係わる危険な病気」なのです。
インフルエンザ並みに下がった致死率
幸いなことに、新型コロナの重症化率も致死率も下がり続けています。
例えば、2022年「1~2月」では80歳以上の致死率は4.57%でした。
しかし、「7~8月」では1.69%まで下がっています。
こうなった原因は、新型コロナウイルス自体の変化や、ワクチンの普及、治療方法の改善などが考えられます。
そうして、重症化率と致死率が、「季節性インフルエンザ」と、ほぼ差がなくなりました。
つまり、新型コロナは、特別で危険な病気から、日常的な病気になりつつあるのです。
このようなデータをもとに、来年以降は新型コロナの位置づけが変わることが予想されています。
ただし、さきほど見たように、高齢者にとって新型コロナは危険な病気であり続けています。
そして、足元では「第8波」の感染が広がりつつあります。
まだ油断せずに、これまで通り、感染予防に努めてください。