新型コロナに感染したことがある人は「28.6%」。「沖縄」「大阪」で高い
感染した経験がある人は「28.6%」
国立感染症研究所は、新型コロナウイルス感染症に感染するとできる「抗N抗体」を持つ人の割合が、「28.6%」だったと発表しました。
この抗体は、新型コロナに感染したときにできますが、ワクチンの接種ではできません。
つまり、日本人の4人に1人以上が、新型コロナに感染したことになります。
2022年11月に行なわれた調査は、献血などで提供された8,260人の血液が対象となっています。
沖縄と大阪では大きな流行があった
「抗N抗体」を持っている人の割合は、都道府県によって大きな差があります。
特に「沖縄県」が高く、45.1%でした。
そして、「大阪府」が40.7%で続きます。
これらの県は、それだけ大きな流行があった証拠なのです。
一方、「長野県」は9.0%で、10%を切っています。
全体的には、人口が多い都市圏では高く、人口が少ない県では低くなっています。
高齢になるほど抗体を持っていない
年齢による差は大きく、高齢になるほど、「抗N抗体」を持っている率が下がります。
- 16~19歳 38.9%
- 20代 40.4%
- 30代 34.9%
- 40代 29.1%
- 50代 21.8%
- 60代 17.0%
性別では、男性が28.3%、女性が29.1%で、大きな差はありませんでした。
「第7波」以降に感染した人が多い
2022年4月に行なわれた調査では、「抗N抗体」を持つ人の割合は4%前後でした。
それに対して、今回の調査では28.6%と大きく増えています。
国立感染症研究所では、2022年8月にピークがあった「第7波」以降に、感染をした人が大きく増えた可能性が高いとしています。
また、今回の調査では、感染すると重症になりやすい高齢者ほど、「抗N抗体」を持っていないことが分かりました。
これは、高齢者への感染が防げているということですが、一方で、「抗N抗体」に頼らずワクチンの接種を行なう必要があるということでもあります。
年末年始は人の移動が多く、新型コロナの流行に勢いがつきやすい時期です。
いまいちど、感染予防につとめて、命の危険がある人への感染を防いでください。