大手食品メーカーの値上げが続く。少なくとも4つある、値上げの理由
大手メーカーの6割近くが値上げを予定
調査会社の東京商工リサーチが、食品の値上げについての調査結果を公開しています。
主要な食品メーカー200社のうち、2023年1月以降に値上げを予定しているのは、115社でした。
つまり、大手食品メーカーの6割近くが値上げを予定しています。
値上げを予定されている商品は、約1万5千品目に達しています。
少なくとも4つある、値上げの理由
今回の調査では、値上げの理由を聞いています。
一番多いのは「原材料」で、9割以上が、これを理由としています。
そして、「資源・燃料」と「資材・包材」が続きます。
これに、運送費などの「物流」を含めた、4つが値上げの原因となっています。
なにか1つ大きな理由があるのではなく、あれもこれも値上げされていて、製品も値上げせざるを得ない状況なのです。
値上げの中心は「加工食品」と「調味料」
値上げが予定されている分野は「加工食品」が多く、全体の3割を占めています。
例えば、「ハム/ソーセージ」「練り物/すり身」「缶詰」などです。
次に多い分野は「調味料」でした。
これは、全体の2割を占めています。
「調味料」では、原料となる煮干し、さば、かつおなどが不足気味で、「だし」関連商品の値上げが増えています。
また、卵の不足で、「マヨネーズ」や「練り物」の値上げが始まりました。
値上げ幅は「5%以上10%未満」が多い
次に値上げの幅を見てみましょう。
値上げ率で一番多いのは、「5%以上10%未満」でした。
全体の半分以上を占めています。
そして、「5%未満」が続きます。
一方、「10%以上」の大幅な値上げは多くありません。
なお、製品の量や個数を減らす、いわゆる「ステルス値上げ」は多くありません。
今は、値上げされる製品が多く、「ステルス値上げ」のような姑息な手段を取らずとも、堂々と製品の値上げをしやすい時期なのです。
特に年度替わりの4月は、値上げされる製品が多くなります。
食品を買う時は、1つ1つ値段を確かめてから買う習慣を付けましょう。