コロナ前から2割も減った大手チェーンの居酒屋。3年間で1,327店が消滅
3年間で2割の店舗が消滅
企業情報サービスの東京商工リサーチによれば、大手居酒屋チェーンの閉店が続いています。
調査の対象となっているのは、株式市場に上場している主要な居酒屋チェーン16社です。
16社による店舗は、コロナ前の2019年12月末には「6,661店」ありました。
しかし、2022年12月末には「5,334店」に減りました。
新型コロナを経験した、この3年間で「1,327店」が閉店したことになります。
3年間の減少率は19.9%に達し、コロナ前から2割もの店舗が消滅したことになります。
店舗数が半分以下になったチェーンも
16社のうち13社は、コロナ前よりも店舗を減らしました。
最も店舗の減少率が大きいのは「金の蔵」などを運営する“SANKO MARKETING FOODS”です。
店舗数は、108店から48店へと、55.5%も減りました。
また、居酒屋「庄や」運営の“大庄”が43.7%、多様な業態の居酒屋・ダイニングバーを展開する“DDホールディングス”が43.6%と、大きく店舗を減らしています。
一方、“串カツ田中ホールディングス”のように、16.1%(273店から317店)も店舗を増やしたチェーンもありました。
「肉汁餃子のダンダダン」を運営する“NATTY SWANKY ホールディングス”や、餃子や韓国料理などで居酒屋業態を展開する“一家ホールディングス”も、コロナ前よりも店舗を増やしています。
コロナの次はコスト高が課題
居酒屋チェーンにとって苦難の時期であった新型コロナによる営業制限が終わってから1年が経ちました。
しかし、現在は、食材や光熱費のコスト高と、人件費の上昇が負担となっています。
大手居酒屋チェーンでは、不採算店の見直しとコストアップへの対応が必要とされており、いましばらく厳しい状況が続くでしょう。