鳥インフルエンザの影響で、卵を使ったメニューの休止が始まる
[2023/3/13 00:00]
18社が卵を使ったメニューを休止
鳥インフルエンザの拡大で、鶏卵(ニワトリの卵)の供給が不足し、価格が高騰しています。
そのため、外食産業では「卵を使ったメニュー」の休止や制限が相次いでいます。
調査会社の帝国データバンクによれば、主要な外食産業100社のうち18社が、卵を使ったメニューを休止したり制限しています。
メニューを制限しているのは、ファミリーレストランやうどん店など大手チェーンが中心です。
休止されるメニューは、卵とじやタルタルソースが中心です。
また、生卵のセルフサービスについても、個数の制限や有料化を始めた店舗があります。
JA全農たまごによれば、鶏卵1kg(東京Mサイズ)の卸売価格は300円を超えており、卵を使ったメニューの休止がさらに広がる可能性があります。
山田うどんの休止メニュー
外食産業でのメニュー休止の例として、山田うどんを見てみましょう。
山田うどんでは、鳥インフルエンザ流行の影響による鶏卵の原料不足のため、2月15日から下記のメニューを休止しています。
- 黒舞茸の彩りあんかけうどん、そば
- ミニ納豆オクラ丼(朝定食は対象外)
- ミニ玉子丼
- ミニかき揚げ丼
- 生玉子単品(トッピング含む)
崎陽軒や築地銀だこにも影響
また、卵の高騰は、外食だけではなく、飲食業に広く影響しています。
いくつかの例を紹介しましょう。
- 崎陽軒
2023年3月2日より当面の間「炒飯弁当」の販売を休止 - 築地銀だこ
「てりたま」を販売休止、または数量限定販売 - ケンミン食品
冷凍商品「はるさめの炒め物 鶏ひき肉・野菜入り」「エビ玉ビーフン」 「お米の平めんでつくったパッタイ(タイ風焼ビーフン)」 の販売を休止 - 「ステラおばさんのクッキー」
3月19日以降は「クッキー詰め放題」を休止 - 「りくろーおじさんの店」
2023年2月20日から「焼きたてチーズケーキ」を一人2個までに購入制限
これらは、原材料として鶏卵や、その加工品の錦糸卵を使用しているため、製品の供給が不安定となったものです。
また、家庭向けの鶏卵販売でも、スーパーマーケットのライフが、土曜日に恒例となっていた卵の特売を中止しています。
卵は価格が安く、基本的な食材として広く利用されているため、値上がりの影響は、広い範囲におよび始めているのです。
なお、現時点では不足しているのは鶏卵のみで、鶏肉の供給は通常通りとされています。
ただし、鳥インフルエンザの拡大によって、影響が出る可能性もあるので、注意してください。