新型コロナが自分のキャリアに影響。「業績悪化による転職」や「海外勤務の断念」の例も
新型コロナによる働き方の変化
総合転職エージェントのワークポートが「新型コロナによる働き方の変化」の調査結果を公開しています。
2023年3月に行なわれたインターネット調査には、20代~40代の男女408人が回答しています。
6割以上の人が働き方の変化を実感
はじめに、新型コロナによって職場の制度や、自身の働き方が変化したかと聞いています。
「変化した」と回答した人は67.2%でした。
具体的にどんな変化があったか聞いたところ「マスクの着用」と「在宅勤務の拡大」が挙がりました。
さらに、「会議のリモート化」や「時差出勤の導入」など、働き方が柔軟になったことが分かります。
さらに、高熱による出社制限や、宴会や集会の中止など、社員の行動を制限する変化がありました。
半分以上の人がキャリアに影響
新型コロナは、自分のキャリアに影響を与えていると感じるか聞いています。
「良い影響を与えた」とする人が24.0%、「悪い影響を与えた」とする人は26.2%でした。
2つを合わせると半分以上の人が、新型コロナによって、自分のキャリアに影響を受けています。
良い影響と悪い影響
例えば、新型コロナによる良い影響として、次のような例がありました。
- 地元へ戻って仕事をしようと決意できた(20代女性)
- テレワークを導入する企業が増え、遠地での勤務が可能になった」(30代男性)
- 子育てと仕事が両立しやすい環境となった(30代男性)
一方、悪い影響としては、次のような例があります。
- 会社の業績悪化によって転職を余儀なくされた(40代男性)
- 海外の良いキャリアをギブアップして家族を選ぶしかなかった(40代男性)
- 求人の減少、倍率の増加(40代男性)
「五類」には前向きの人が多い
2023年5月8日から新型コロナの、病気としての分類が変わります。
これまでは、「結核」と同じ「二類」でしたが、「季節性インフルエンザ」と同じ「五類」へと変わります。
つまり、かなり危険な病気から、危険性はあるが一般的な病気へと取り扱いが変わります。
この変化について、どう感じているか聞いています。
「不安はない(妥当だと思う)」と回答した人が48.8%で、約半数を占めました。
この変化を前向きに捉えている人が多いことが分かりました。
逆に「不安がある」と回答した人は22.8%で、2割程度に留まりました。
再び流行することへの不安
五類への転換に対して不安を感じている人に、その内容を聞いています。
- 必要な場でも感染予防対策が怠られた結果、再度感染拡大すること(40代女性)
- 医療体制や感染した場合の休暇制度や保障が手薄になる懸念。医療費高騰感染リスク増大(20代男性)
- 特効薬がいまだに流通していないこと(40代女性)
半分以上の人は、「五類」に取り扱いが変わることによって、平常の状態に戻ることを前向きに受け止めています。
しかし、安心している人ばかりではありません。
また、変化を受け入れている人も、3年も続いた新型コロナが終ると信じ切っているわけではありません。
新型コロナへの不安を押し隠しながら、仕方なく前を向いているというのが正直なところではないでしょうか。