首都圏の新築一戸建て住宅、平均価格は「4,406万円」。購入者の世帯収入は「805万円」
首都圏で一戸建てを買った人へのアンケート
不動産分野の調査機関 SUUMO(スーモ)リサーチセンターが、首都圏の一戸建て住宅について調査結果を公開しています。
この調査は2022年に首都圏で新築分譲一戸建て住宅を購入した1,930人が回答しています。
購入者の半分以上が「30代」。3分の2は「子供あり」
購入者の平均年齢は「37.1歳」でした。
購入者の半分以上は30代で、意外と若いうちに購入していることが分かります。
購入者のうち、「シングル」が3%、「夫婦のみ」が25%、「子供あり」が66%でした。
一戸建て住宅を買い求める人の3分の2は、子供がいる家庭です。
家族すべての収入を合計した「世帯総年収」の平均は「805万円」です。
不動産価格が年々上昇しているので、購入者の世帯総年収が初めて800万円を超えました。
「埼玉」の割合が増加中
次に、購入した物件を見てみましょう。
物件の所在地は、「埼玉」が一番多く、「東京都下」が続きます。
不動産価格の上昇を反映してか、前回よりも「東京23区」の割合が下がっています。
例えば、「東京23区」に住んでいる人でも、同じ23区内で物件を購入している人は4割を切りました。
これまで23区に住んでいても、一戸建て住宅を購入する場合は「東京都下」や「千葉」「埼玉」が現実的な選択となっています。
逆に、23区以外に住んでいる人は、そのほとんどが、現在住んでいるのと同じ地域で一戸建てを購入しています。
購入価格の平均は「4,406万円」
物件の購入価格の平均は「4,406万円」でした。
これは、土地と住宅とを合わせた金額です。
地域別に見ると、「東京23区」は6,563万円で、他の地域とは別格です。
一方、「埼玉」や「千葉」では、4,000万円を切る金額で購入できます。
平均面積はマンションよりも30平方m広い
住宅本体の建物面積の平均は「97.9平方m」でした。
坪数で言うと、約30坪になります。
これは、新築分譲マンションの平均よりも30平方m以上広く、一戸建て住宅ならではの余裕が表れています。
そして、土地の平均面積は「122平方m」でした。
土地の平均面積は、地域によって差が大きく、「東京23区」では89.3平方mですが、「茨城」では176.4平方mでした。
建物の平均面積は地域差が少ないのですが、庭などを含む敷地の余裕は地域による差が大きいことが分かります。
住宅ローンの平均は「4,130万円」
首都圏において、新築一戸建て住宅は、かなり大きな買い物です。
自己資金の平均は「675万円」、住宅ローンの平均は「4,130万円」に上ります。
近年は、頭金ゼロのフルローンで、5,000万円以上のローンを組む人も増えています。
しかし、長期のローンは、将来における人生設計にとって重荷になります。
「子供や家族のため 、 家を持ちたい」「もっと広い家に住みたい」という気持ちを優先しすぎて、重すぎるローンを抱え込まないように注意が必要です。
「住宅資金」は、“人生の三大支出”の1つです。
しかし、“人生の三大支出”には、「教育資金」と「老後資金」もあることを忘れてはいけません。