60代前半は「賃金」、後半は「年金」が収入源。60代後半では「働いていない人」が4割を超える
60代の男女1,100人へのアンケート
人材サービス会社のカケハシ スカイソリューションズが、「定年後の仕事とお金に関する調査」の結果を公開しています。
2023年2月から3月にかけて行なわれたインターネット調査には、60歳から69歳の男女1,100人が回答しています。
この記事では、「60代前半」と「60代後半」の働き方の違いについて紹介します。
60代前半は「賃金」、後半は「年金」が収入源
「60代前半」と「60代後半」の大きな違いは「収入源」です。
「60代前半」では、「自分の仕事の収入」が65%を占めています。
つまり、働いたお金で収入を得ている人が半分以上を占めています。
一方、「60代後半」では、「年金」が60%を占めています。
「自分の仕事の収入」を挙げている人は30%まで減ります。
まとめると、「60代前半」は働いて得た賃金が、「60代後半」は年金が、主な収入源なのです。
「60代後半」では働かない人が4割を超える
次に、それぞれの働き方を見てみましょう。
「60代前半」では、「働いていない」人は22%しかいません。
多くの人は働いており、一番多い働き方は「再雇用」です。
これが「60代後半」になると、「働いていない」人は46%になります。
60代後半では「働いていない」人は、60代前半の2倍以上に増えるのです。
60代後半は「パート・アルバイト」が増える
「60代前半」と「60代後半」の違いは、雇用形態にも表れています。
「60代前半」では「嘱託・契約社員」が多いのですが、「60代後半」になるとそれが減り、「パート・アルバイト」が増えます。
これは「再雇用」が60代前半で終わってしまい、仕事を探しやすい「パート・アルバイト」で働き続ける人が多いのでしょう。
70歳までの雇用は「努力義務」の状態
2021年4月に、高年齢者雇用安定法が改正され、「70歳までの就業機会確保」が努力義務となりました。
現在、「65歳までの雇用確保」は義務ですが、それを延長して70歳まで働けるようにすることが努力義務となったのです。
将来的には、この「努力義務」が「義務」に変わり、70歳まで再雇用や業務委託で働ける会社が増えることでしょう。
ただし、60代前半と60代後半では、集中力や体力には変化が生じます。
「働かない」という選択もありますし、「就労時間を短くする」という選択もあります。
自分が働く目的をよく考えて、65歳以降の働き方を選択してください。