ついに「沖縄県」も人口が減少。増えているのは「東京都」だけ
人口が増えたのは「東京都」だけ
総務省によれば、2021年10月から2022年9月までの1年間に、人口が増えた都道府県は「東京都」だけでした。
昨年まで人口増加が続いていた「沖縄県」も、ついに人口の減少が始まりました。
「沖縄県」の人口が減少したのは、1972年の日本復帰以来、初めてのことです。
14の県で大幅な人口減少
東京都は、人口増減率が「0.20%」で、唯一のプラスとなりました。
一方、「秋田県」「青森県」「岩手県」など14の県では、人口増減率が1%を超えています。
つまり、たった1年で、人口の百分の一がいなくなってしまうという深刻な状況です。
沖縄も「自然減少」が始まる
人口の増減には「自然増減」と「社会増減」の2つの原因があります。
「自然増減」は、出生数から死亡数を引いたものです。
しかし、昨年まで唯一の「自然増加」県だった「沖縄県」も、死亡数の方が多くなってしまいました。
そのため、今年は、すべての都道府県で死亡数が出生数を上回る「自然減少」となりました。
これは、比較可能な1950年以降で、初めてのことです。
日本中のすべての県が自然減少になったということは、日本全体の人口減少が本格化したと言って良いでしょう。
他県からの流入が人口を決める
人口が変化する、もう一つの原因である「社会増減」を見てみましょう。
「社会増減」は、その地域への流入数から、その地域からの流出数を引いたものです。
流入数の方が多い「社会増加」は21県、流出数が多い「社会減少」は26県でした。
昨年は、新型コロナウイルス感染症の影響で、「東京都」を始めとする大都市の「社会減少」が目立ちました。
しかし、今年は13の都道府県が「社会増加」に転じています。
新型コロナによる人口の変動が一段落し、以前の状態に戻りつつあります。
全国のすべての都道府県が「自然減少」になったということは、他県からの流入の大きさが、その県の人口の動向を決めてしまいます。
今回の調査で人口が増えている「東京都」も、他の県からの人の移動が多いだけと言って間違いではありません。
このまますべての県の自然減少が続けば、東京都への流入も止まり、いつかは人口が減り始めるでしょう。