10年で1.5倍に増えた「100円ショップ」。1人あたりの購入額も「665円」に上昇

[2023/4/18 00:00]

全国で9千店舗もある「100円ショップ」

調査会社の帝国データバンクによれば、「100円ショップ」の店舗数が急増していることが分かりました。

100円ショップの店舗数は、10年前の2012年には約6千店舗でしたが、2022年には約9千店舗に増えました。

この10年間で、3千店舗も増え、店舗数が1.5倍になりました。

出典:帝国データバンク

1人当たり「665円」も買っている

100円ショップの市場拡大は、1人当たりの購入金額にも表れています。

2015年には「458円」だった購入金額が、2022年には「665円」に増えました。

購入金額の増加の背景には、100円均一商品以外の高額商品の取り扱いが増えていることもあります。

特に高額商品が多い「ダイソー」の店頭では、300円均一、500円均一の商品は珍しくありません。

モバイルバッテリーやワイヤレスイヤホンなどの家電品では、1,000円の商品もあります。

100円ショップは、100円均一の手軽な商品が中心ですが、少し高くてもコストパフォーマンスが良い商品が並んでいる店舗へと変わりつつあるのです。

出典:帝国データバンク

100円均一をおびやかすコストアップ

100円ショップが好調な理由は、価格にとらわれない商品力の向上があります。

100円均一という枠を守りながらも、商品のクオリティやデザインの向上や、新商品の投入が続いています。

しかし、ここ数年は、原材料や人件費、エネルギーコストの上昇が続いており、利益の確保が課題となっています。

すでに、規模が大きく、仕入れ価格が抑えやすい「ダイソー」「セリア」「キャンドゥ」「ワッツ」の大手4社以外では、事業の継続を断念する例も出ています。

さらに、大手4社でも、「キャンドゥ」は直近の決算が赤字となっており、100円ショップの経営の難しさが表れています。

[シニアガイド編集部]