9割以上の企業で電気料金が上昇。1年前の1.4倍に値上がり

[2023/4/20 00:00]

企業も電気料金で困っている

調査会社の帝国データバンクが「電気料金値上げに関する企業の実態アンケート」の結果を公開しています。

2023年4月に行なわれたインターネット調査には、1,097社が回答しています。

9割以上の企業で電気料金が上がった

まず、電気料金の総額が1年前と比べてどのように変化したかを聞いています。

すると、93.6%の企業が「電気料金が増加した」と答えています。

つまり、9割以上の企業において、電気料金が上がっています。

出典:帝国データバンク

電気料金は平均で4割も上がっている

電気料金の増加率は、平均で「39.4%」でした。

つまり、電気料金が4割も上昇して、1年前の1.4倍になっています。

中には「100%以上」つまり、電気料金が2倍以上に跳ね上がったという企業もあります。

例えば、「新電力会社との契約更新時に価格が2.5倍になるため、別の新電力会社を見つけて契約したが、年間400~500万円のコストアップ」という例もありました。

出典:帝国データバンク

節電しても値上げに追いつかない

実際に、電気料金の上昇に苦しんでいる例を見てみましょう。

  • 社内で電力費削減委員会を設け、休憩時間などの消灯や機械電源OFFの徹底、電球のLED化で使用量を削減しているが、コストの上昇に追い付かない。
  • 電気使用量は88%まで下げているが、それでも電気料金は130%と伸長。

このように、節電を行なっても、電気料金が上がってしまう例が少なくありません。

また、料金の安さに惹かれて新電力会社と契約していたのに、それが解除されてしまい、以前の大手電力会社に戻らざるを得なかったという例もありました。

  • 新電力会社と契約していたが、昨年の9月に契約解除になり、セーフティネット(最終保障供給)の電力を使用しはじめて、大幅に電気料金が上がった。

まず、自分の「契約プラン」と「電気の使用量と料金」の確認を

今回紹介したのは、企業の例ですが、個人の場合でも電気料金の上昇は生活の負担となっています。

しかも、夏までには、電気料金の値上げが予定されているため、「これをすれば必ず安くなる」という方法を選ぶのは簡単ではありません。

まず、自分が契約している「プランの名称」と、ここ数カ月の「電気の使用量と料金」を確認することから始めましょう。

それがあれば、誰かに相談したり、Webで調べることができます。

また、どんなプランであっても、照明器具のLED化などの「節電」を行なうことは有効です。

電気料金が下がらないまでも、上がる幅を抑えることができます。

生活に不自由のない範囲で、節電の方法を探してください。

[シニアガイド編集部]