介護施設に入居する人の半分は「80代」。施設は「2カ月以内」で決める
介護施設に入った人へのアンケート
有料老人ホームと介護施設の検索サイト「ケアスル 介護」が、介護施設の入居者とその関係者へのアンケート結果を公開しています。
2023年4月に行なわれたインターネット調査には、217人が回答しています。
入居者の半分は「80代」
入居者が、介護施設に入った際の年齢を聞いています。
一番多いのは、「81~85歳」で、次に多いのが「86~90歳」でした。
ほぼ半分の人が80代で入居しています。
80代の次に多いのは70代で、こちらは全体の4分の1を占めています。
選ぶ条件は「立地」が一番
入居した施設を選んだ理由を聞いていますl.
一番多いのは「立地が良かったから」で、5割を超えました。
立地を挙げた人からは「面会、差し入れ、患者の要望などを考えると、交通の便が大事」というコメントがありました。
施設に入居しても、それなりに通う回数が多いので、立地を重視する人が多いのです。
そして、「スタッフや入居者の雰囲気が良かったから」と「医療体制・看護体制が整っていたから」のように、施設の状況が続きます。
施設の雰囲気を感じるためには、実際に施設を見学することが重要でしょう。
そして、「費用が安かったから」と金銭面の理由を挙げた人も3割を超えました。
「費用が安かったから」を選んだ人では、「年金で利用できる範囲だったから」というコメントが複数ありました。
介護施設への入居費用は、本人の年金や貯金を充てることが基本なので、その範囲内で施設を探している人が多いことが分かります。
入る施設は「2カ月以内」に決めている人が多い
最後に、介護施設を探し始めてから入居するまでにかかった期間を聞いています。
一番多い回答は「1カ月未満」で、全体の4分の1を占めています。
次に多いのは「2カ月」でした。
2つを合わせると4割近くの人が、2カ月以内に入居する施設を選んでいます。
ちょっと意外なほど、短い期間で入居する施設を決めている人が多いことが分かります。
例えば、家族の認知症が重くなり、介護施設への入居が必要になった場合を考えてみましょう。
会社勤めをしているのであれば、このような場合は「介護休業」の制度を使います。
「介護休業」の期間は「対象家族1人につき3回まで、通算93日まで」ですから、連続で取得した場合は1カ月半ほどしかありません。
後々のことを考えると、休業期間を残して職場に復帰するために、短期間で施設を選んで入居する必要があるのです。
施設に入居するためには、介護保険の認定など時間のかかる手続きもあります。
それらの手続きと平行して、施設に関する情報を集め、早く入居できるように行動しましょう。