「シニア」のイメージは「63歳以上」、「高齢者」と「お年寄り」は「71歳以上」
1万人に聞いた言葉のイメージ
マーケティング・リサーチ会社のクロス・マーケティングが、年齢の高い人の総称についての調査結果を公開しています。
2022年11月に行なわれたインターネット調査には、全国の18~79歳の男女10,002人が回答しています。
「シニア」は少し若いイメージ
「シニア」「高齢者」「お年寄り」という3つの言葉について、「何歳以上の人が当てはまると思うか」と聞いています。
一番若いのは「シニア」で、平均で「63.6歳」でした。
一方、「高齢者」は「71.0歳」、「お年寄り」は「71.4歳」と、年齢が高くなります。
「シニア」は少し若く、「高齢者」と「お年寄り」は、ほぼ同じ年齢イメージです。
「高齢者」や「お年寄り」は自分よりも上のイメージ
次に、回答者の年齢別に見てみましょう。
「シニア」は60代までは63~64歳、70代では64.6歳で、あまり変わりません。
しかし、「高齢者」と「お年寄り」については、回答者の年代が上がるにつれて、年齢のイメージが高くなる傾向がみられます。
回答者が「18~29歳」の場合は「65歳」が中心で、やや上回る程度です。
それが、「30~60代」になると「70歳」前後となります。
そして、回答者が「70代」になると「75歳」近くまで上がります。
つまり、「70代」の人は、自分が「高齢者」や「お年寄り」に含まれないように、自分の年齢よりも高くイメージしているのです。
年齢の高い人を指す言葉は「シニア」が無難
最後に、3つの言葉のイメージをまとめてみましょう。
「シニア」は「60代の前半」というイメージが、すべての年代で共通しています。
それが自分の年齢より下であってもかまいません。
つまり、「60代」も「70代」も、自分が「シニア」と呼ばれることに抵抗感はありません。
一方、「高齢者」と「お年寄り」については、「60代後半」から「70代中盤」までイメージが分散しています。
しかも、「70代」の人は、「高齢者」と「お年寄り」を自分の年齢より上にイメージしています。
言い換えれば、自分は「高齢者」と「お年寄り」に含まれたくない、そう呼ばれたくないと感じているのです。
結論として、60代以上の人の総称として使うのであれば、「高齢者」と「お年寄り」は避けて、「シニア」を使うのが無難と言えるでしょう。