死亡率の差から見た「男性」と「女性」の一生
100人に1.2人が死んでいる
厚労省によれば、2022年に死亡した日本人は「156万8,961人」でした。
人口10万人当たりに換算した死亡率は「1,285.7」ですから、だいたい100人に1.2人が死亡したことになります。
これは、前年の「1,172.7」よりも増えており、死者の増加に勢いがついていることが分かります。
年齢が高いほど、死亡率も高くなる
死亡率は、性別や年齢によって大きな差があります。
例えば、生後から40代前半までは、10万人当たり100人を切っています。
つまり、1,000人に1人も死んでいません。
しかし、70歳を過ぎるころから10万人当たり1,000人を超え、90歳を超えると10万人当たり1万人を超えます。
つまり、高齢になると、次の年まで生き抜くことが、だんだん難しくなってくるのです。
男性は、女性よりも死にやすい
男性と女性の死亡率を比べると、すべての年代で男性の方が高くなっています。
男性という性は、女性に比べて、死にやすい弱い性なのです。
男性の死亡率は女性よりも早く上がりはじめますが、特に、50代後半から70代後半にかけては、男性の死亡率が女性の死亡率の2倍を超えています。
つまり、中高年の男性は、同じ年齢の女性に比べて、2倍も死にやすい生き物なのです。
死因の1位は年齢によって変わる
最後に、年齢別の死因を見てみましょう。
死因の1位は、年代によって、次のように変わっていきます。
「先天性奇形」→「悪性新生物(ガン)」→「自殺」→「悪性新生物」→「老衰」
この流れは男女共通ですが、男性は「自殺」の期間が長いのが特徴です。
男性は10歳から44歳までの30年以上に渡って、死因の1位を「自殺」が占めています。
一方、女性は35歳~39歳になると、「悪性新生物」の方が多くなっています。
この結果を反映するように、ここ数年の自殺者の統計では、自殺者の6割以上を男性が占めています。
自殺に対する耐性という意味でも、男性は弱い性なのです。