実際にかかった葬儀費用の平均は「131万6千円」。葬儀の形式は6割以上が「家族葬」
葬祭費用についてのアンケート
葬祭業の燦(さん)ホールディングスが、葬祭費用についての調査結果を公開しています。
2023年3月に行なわれたインターネット調査には、過去5年以内に葬儀を行なった40歳以上の男女2,000人が回答しています。
葬儀費用の平均金額は「131万6千円」
まず、葬儀に掛かった費用の総額を聞いています。
この金額には、葬儀自体の費用以外に、会食や返礼品、宗教者への謝礼も含めています。
葬儀費用の平均金額は「131万6千円」でした。
葬儀の内容によって、「40万円未満」から「300万円以上」まで幅広く分かれています。
「家族葬」が6割以上
葬儀の形式は、一般的には次のように分かれています。
- 家族葬
家族や親しい方を中心とした葬儀 - 一般葬
家族や親しい方の他、仕事関係や地域の方も参列される葬儀 - 1日葬
通夜式を省いて葬儀のみ1日で行なう - 火葬式
お別れの場所や時間をとって火葬を行なう - 直葬
亡くなられた場所から直接火葬場にお連れして火葬を行なう
今回の回答でもっとも多かったのは「家族葬」でした。
全体の6割以上を占めて、主流となっています。
次に多いのは「一般葬」で、2割強でした。
会場は「葬儀社のセレモニーホール」が8割
葬儀の会場は、「葬儀社のセレモニーホール」が8割を占めています。
次に多いのは「火葬場、もしくはそれに併設された斎場」です。
このように、ほとんどの人が公共の場で葬儀を行なっています。
以前のように、自宅や寺社で葬儀を執り行なう人は、ごくわずかです。
30人未満の小規模な葬儀が多い
葬儀の規模を知るために、参列者の人数を聞いています。
一番多い回答は「10人以上30人未満」でした。
次に多いのは「5人以上10人未満」で、この2つだけで半分を超えます。
コロナで変わった日本の葬儀
十年以上前の葬儀は、近所に住む人や、勤務先の関係者も参列する「一般葬」が中心でした。
しかし、ここ数年は新型コロナウイルス感染症の影響もあって、家族と親戚が中心となる「家族葬」が主流となっています。
それに伴い、葬儀の会場は「葬儀社のセレモニーホール」となり、参加人数も「30人未満」が多くなっています。
しかし、新型コロナが落ち着いたことにより、葬儀にも変化の時期が訪れています。
例えば、人混みに対する制限が緩くなったことによって、以前のように参列者が多い「一般葬」に戻っていく可能性があります。
一方で、小規模な「家族葬」に慣れたことで、さらに小さい規模になっていく可能性もあります。
新型コロナによって大きく変わった日本の葬儀が、日常の回帰に伴い、再び変わろうとしているのです。