実家について最大の不安は、揉めそうな「相続」と高そうな「相続税」
親が住んでいる家についての不安
不動産業のAlbaLink(アルバリンク)が、「親が住んでいる家や土地に関する不安ランキング」を公開しています。
つまり、自分が相続するであろう不動産についての不安が分かるアンケート結果です。
2023年6月に行なわれたインターネット調査には、実家がある502人が回答しています。
実家について不安を感じている人が7割を超える
まず、「実家に関する不安があるか」と聞いています。
「ある」と答えた人が7割を超えました。
多くの人が、実家の扱いについて不安を感じているようです。
最大の不安は「相続・相続税」
では、実家について、どんなことが不安なのでしょう。
一番多かったのは「相続・相続税について」でした。
例えば、「弟がいて、相続でもめないか不安がある (42歳男性)」というコメントがありました。
このように、兄弟間でモメたくないというのは自然な感情でしょう。
また、相続税が高くなりそうで不安という人も少なくありません。
次に多いのが「売却について」です。
「利便性があまりよくない地域なので、親が亡くなったあとに売却できるのか不安(41歳女性)というように、相続した不動産が売れないのではないかという不安です。
三番目に多いのが「室内の片付けが大変そう」です。
例えば、「親が亡くなった後、けっこうある物をどう処理するか不安(44歳男性)」という声がありました。
ごく普通の家でも、人が生活していた場所を片付けるのは手間がかかるものです。
事前に親と相談する機会を
最後に、「実家を将来どうするか、親と話したことがあるか」を聞いています。
「話したことがない」という人が6割を超えました。
多くの人は、実家の扱いに不安を抱えつつも、親とは相談できていないのです。
では、「話したことがある」人は、何をきっかけにして相談できたのでしょうか、コメントから2つ実例を見てみましょう。
- 親の両親が亡くなったときに遺品整理を一緒にしていて、「将来自分たちも同じ状態になったらどうすべきか」と少し話しました(25歳女性)
- 「相続で揉めた」という周囲の話を親が耳にして、兄弟で揉めることを心配して先に話してくれたから(37歳女性)
このように、親族の病気や死などをきっかけにして、「私たちは将来家をどうしようか」と話し合うことができれば、それが望ましいでしょう。
だれでも、自分が死んだ後の話をすることには抵抗があります。
しかし、相続や実家の扱いを現実的な問題として認識してもらえる機会があれば、冷静な話し合いができるのではないでしょうか。