国の調査で分かった、介護が必要になる年齢と原因。男性は70代、女性は80代が目安に
[2023/8/3 00:00]
「介護」に対する2つの不安
「自分や家族の介護が心配」という不安を持つ人は少なくありません。
その不安を掘り下げると、「何歳になったら介護が必要になるのか」「何が原因で介護が必要になるのか」という2つのポイントが見えてきます。
厚労省の調査結果をもとに、2つの疑問の答えを紹介しましょう。
男性は70代から、女性は80代になったら要注意
まず、「何歳になったら介護が必要になるのか」という答えは、性別によって大きく異なります。
介護保険の認定を受けた「要介護者」の年齢を見てみましょう。
男女とも、要介護者の多くは「80歳以上」です。
しかし、男性は「80歳未満」の割合も高く、36.3%もあります。
一方、女性の「80歳未満」の割合は低く、20.3%しかありません。
つまり、「80歳未満」の要介護者は、男性では3人に1人ですが、女性では5人に1人しかいません。
それだけ、男性は早い時期から要介護者になる可能性が高いのです。
男性の場合70代に入ったら、女性は80代に入ったら、介護を受ける可能性を考えてください。
介護が必要になる原因は「認知症」「脳卒中」「転倒」
「何が原因で介護が必要になるのか」を原因別に見ると、「認知症」「脳血管疾患(脳卒中)」「骨折・転倒」が、ほぼ半分を占めています。
つまり、介護を避けるためには、「認知症」「脳卒中」「転倒」に気をつけることが必要です。
特に、介護度が高い「要介護4」と「要介護5」では、原因の1位は「認知症」ではなく、「脳卒中」です。
要介護者になることを防ぐには、ある程度の年齢になったら、「脳卒中」の予防に努めることが大切なのです。
また、「認知症」や「転倒」に比べると、「脳卒中」は予防の方法が分かりやすい病気です。
一般的な予防方法である、「血圧の管理」「塩分とコレステロールを控える」「適度な運動」の3つを心がけてください。