遺品整理のきっかけは「四十九日」や「一周忌」などの法要。業者に依頼する人は8%
遺品整理についてのアンケート
親を始めとする家族が亡くなったときに、残された家具や衣服は遺品となってしまいます。
しかし、遺品を整理することは簡単ではありません。
この記事では「遺品整理をしたことがある」全国の男女689人に、そのポイントを訪ねています。
2023年8月に行なわれたインターネット調査は、日本トレンドリサーチと斎奉閣・家族葬会館 和ごころによって行なわれました。
「法要」が遺品整理を始めるきっかけになる
まず、遺品調査は、亡くなってからどれぐらいの期間をおいて始められているのでしょうか。
一番多い回答は「1週間~1カ月以内」でした。
この時期になった理由を聞いてみましょう。
- 葬儀などで1週間はあっという間に過ぎていく。その後、身内で相談しながら遺品整理をした。(70代男性)
つまり、亡くなってから「初七日」までの1週間は、すぐに経ってしまうので、遺品の整理は、それからになってしまうのです。
次に多い回答は「1カ月~2カ月以内」でした。
この時期になった理由は、次の通りです。
- 四十九日法要が終わるくらいまでは他にやる事も沢山あり、遺品整理まで手をつける事が出来なかったため。(50代男性)
つまり、「四十九日」が1つの区切りとなっていることが分かります。
同じように、「1年程度」経ってから遺品整理を始めた人は「一周忌が過ぎたこと」を理由に挙げています。
このように、遺族は「初七日」「四十九日」「一周忌」などの法要を1つのきっかけとして、遺品整理に手を付け始めることが多いのです。
「遺品整理」の9割は自分たちで行なった
遺品整理を行なう場合、9割以上は「自分たちで行なった」としています。
つまり、自分を中心にして、家族や親族の協力を仰いで片付けを行なっています。
家族だけで行なった理由は、次の通りです。
- お金がかかるのが嫌だった。(60代男性)
- それほど多くなかったから(60代女性)
- 身内だけでやるべきと思った(70代男性)
一方、「業者に依頼した」という人も8%います。
業者に依頼した理由は、次の通りです。
- あまりに物が多すぎて自分たちだけでは一生かかっても出来ないと思った(40代女性)
- 廃棄を前提としていたので業者に任せた。(70代男性)
つまり、遺品の量が多かったり、ほとんどの遺品を廃棄することが決まっている場合に業者を頼むことが多いようです。
人の思いがこもったものは片付けにくい
最後に、「遺品整理で困ったこと」を聞いています。
遺品整理にあたった人の4割以上が、遺品の処分などで困った状況になっています。
- 「人形や肖像画の処分に困った」最後はゴミに捨てた(40代女性)
- 「父と母の洋服と着物」両親が大切に着ていた洋服と着物は残しています。(50代女性)
- 「思い出のつまった物は中々捨てられない」しばらく置いておいて使わない物は思い切って処分してしまった。(50代男性)
人形のように、顔があって人の気持ちがこもりやすいものは、簡単に捨てることができません。
普通にゴミに出すことがためらわれる場合は、「人形供養」などの行事を利用してください。
また、和服は売却することを勧める人がいますが、思っていたよりも安い価格になってしまうことが少なくありません。
金額よりも、「誰かが受け継いで使ってくれる」ことに感謝して手放すようにしましょう。
できるところまでやって、最後は業者頼みという手もある
遺品の整理は、亡くなった人の個性が、そのまま残されているため、一般の物品のように軽々しく扱うことができません。
ただし、ものがすごく多い場合や、不潔な環境の場合は、業者に頼ることも検討してください。
故人の思いがこもったものだけ、自分たちで片付けて、大きなモノの移動や廃棄だけ業者に頼んでも良いのです。