すでに昨年を上回った「ラーメン店」の倒産。気になるお店は食べに行って応援しよう

[2023/9/15 00:00]

昨年1年分を上回る倒産件数

調査会社の東京商工リサーチによれば、2023年1月から8月の「ラーメン屋さん」の倒産は「28件」でした。

たった8カ月で、昨年1年間の「21件」を上回っています。

このようなハイペースは、新型コロナの流行が始まった2020年以来です。

最終的には、近年で一番多かった、2013年の「42件」を上回る可能性があります。

出典:東京商工リサーチ

倒産したお店の半分は個人企業

倒産したラーメン店は、街中の小さな店舗が中心です。

もともとラーメン店は、大規模な調理設備を必要としません。

また、客の滞在時間が短いため、客の回転率が高く、少ない席数でも商売が成り立つという特徴があります。

そのため、資金力に乏しい個人でも、小さな店舗で開業できるのです。

今回倒産した「28件」のうち、半分の14件は個人企業でした。

会社組織にしている場合でも、資本金が100万円未満の零細企業が中心です。

小麦、光熱費、人件費の上昇が直撃

どうして、この時期にラーメン店の倒産が増えたのでしょうか。

東京商工リサーチでは、ロシアのウクライナ侵攻による小麦価格の上昇に加え、原油価格や様々な食材、電気・ガスなどの光熱費が上昇したことを理由としています。

また、人手不足に伴う人件費も高騰しており、急激なコストアップが、資本力に乏しいラーメン店の経営を直撃しました。

さらに、新型コロナ関連の支援も終わり、借りたお金の返済を迫られる時期に入っています。

もともと新規参入しやすく、競争が激しいラーメン店ですが、今年はとりわけ厳しい環境に追い込まれています。

まだ、行っていないけれど、いつか行こうと思っていると、閉店してしまう可能性がゼロではありません。

気になっているお店があったら、早めに食べに行って、商売の応援をしてあげましょう。

[シニアガイド編集部]