10月から新型コロナの治療薬が有料に。最大で9千円の負担
10月からコロナの治療薬が有料に
10月1日から、新型コロナウイルス感染症の治療薬が有償となります。
厚労省は、新型コロナの治療薬について、これまで全額を負担していました。
しかし、医療体制の見直しを受けて支援を縮小し、治療薬についても負担を求めることになりました。
これまで新型コロナは、かなり特別な病気として扱われてきましたが、10月からはそれが見直されるわけです。
さらに、2024年の4月以降は、通常の病気と同じ取り扱いとなります。
治療薬の自己負担は3千円~9千円
では、実際にはどれぐらいの負担が求められるようになるのでしょうか。
幸いなことに、治療薬の負担には上限があり、健康保険が1割負担の人は3,000円、2割負担は6,000円、3割負担は9,000円となります。
また、入院した際の自己負担については、これまで高額療養費制度の自己負担額から「2万円」の減額でしたが、これが「1万円」の減額となります。
なお、高額療養費制度の自己負担額は、年収によって変わります。
一例として、70歳未満で年収が370万円~770万円の場合、10月からの新型コロナの自己負担額は「75,100円」となります。
治療薬を使うことで重症になりにくくなる
最後に、新型コロナの治療薬について紹介しましょう。
新型コロナについては、初期の印象が強いのか「治療薬がない」と思い込んでいる人が少なくありません。
しかし、現在、日本では4つの治療薬が承認されています。
軽症から中等症の場合は「ゾコーバ」、糖尿病などの重症化しやすいリスクを持っている場合は「ラゲブリオ」と「パキロビッドパック」、そして軽症から重症までの広い範囲で「ベクルリー」が使われます。
たとえば、「ラゲブリオ」は、軽症のうちに使用することで、重症になりにくくする効果があります。
「コロナは薬がないから、自宅で寝ていても同じ」などの誤った思い込みに惑わされず、症状が軽いうちに早めに治療を受けてください。