「日本の人口減少に危機感」は8割、でも「少子化対策は重要」は4割に留まる

[2023/10/17 00:00]

訪問による確度の高い世論調査

公益財団法人 新聞通信調査会が、「メディアに関する世論調査」の結果を公開しています。

2023年7月から8月にかけて行なわれた訪問調査には、18歳以上の2,871人が回答しています。

この記事では「少子高齢化」についての内容を紹介します。

8割の人が、人口減少に危機感を持っている

日本の人口減少に、「危機感を持っている」と答えた人は79.4%でした。

ほぼ8割の人が、人口減少に危機感を抱いています。

「危機感を持っていない」人は、2割を切っています。

出典:新聞通信調査会

「少子化対策」に賛同する人は4割に留まる

しかし、将来の人口に影響する「少子化対策」について賛同する人は、ここまで多くありません。

少子化対策について「国の未来に関わる重要政策であり、本腰を入れるべきだ」と答えた人は41.6%でした。

つまり、少子化対策に大きな予算を割くべきだと思う人は、4割に留まります。

一方、「一定程度必要だが、過度な財政投入は控えるべきだ」が2割います。

さらに、「少子化・人口減少は政策では解決できない」や「子どもを産む、産まないは個人の判断にゆだねるべきだ」など、国の政策で関与するべきではないという否定的な意見が4割もあります。

少子化対策は、個人の意志もからむ問題であり、政府の予算を割くことには賛否両論があるのです。

出典:新聞通信調査会

少子化に有効と思う対策

では、政府の予算を割くとしたら、どんな対策が有効でしょうか。

一番多い回答は「保育園や学童保育の拡充など子育て環境の整備」でした。

つまり、子育てしやすい環境を整えるべきだという意見です。

次に多いのは、「児童手当の高校卒業までの延長など子育て世代への財政投入」です。

こちらは、子供を育てている家庭に対して、お金を出すべきだという意見です。

三番目は「非正規労働の待遇改善など国の労働政策の改革」でした。

これは、子供を産み育てようという決意を促すためには、収入を増やして生活に余裕がある状態を作るべきだという意見です。

その次に多い「若年層の老後不安を解消するための年金制度改革」も、将来の生活に対する不安を取り除くことで、子供を生む決心を促すという意見です。

出典:新聞通信調査会

少子化対策は、性別や年齢で意見が分かれる

最後に、少子化対策についての性別や年齢に対する意見の違いを見てみましょう。

まず、性別による違いです。

少子化対策に対して積極的な、「国の未来に関わる重要政策であり、本腰を入れるべきだ」に賛同する男性は47.2%ですが、女性は36.5%に留まります。

実際に子供を生む立場である女性は、少子化対策によって子供を生むことを強いられることを恐れているのではないでしょうか。

年代別に見ても、20代と30代では「子どもを産む、産まないは個人の判断にゆだねるべきだ」が高くなっています。

出典:新聞通信調査会

子育て世代は生活不安の解消を望んでいる

具体的な少子化対策に対する年代別の違いを見てみましょう。

50代以上は「保育園や学童保育の拡充など子育て環境の整備」が多く、環境整備にお金を使うべきだという意見が主流です。

しかし、40代までは「児童手当の高校卒業までの延長など子育て世代への財政投入」が多くなっています。

つまり、実際に子供を産み育てる世代は、家庭に対して、もっと直接にお金を使うことを望んでいます。

特に、20代と30代では、「若年層の老後不安を解消するための年金制度改革」を挙げる人が多く、子供を育てることを検討する前に、まず自分自身の生活不安を解消する必要があると考えていることが分かります。

[シニアガイド編集部]