男女とも死亡率が高い「青森」。男性の死亡率が低い「長野」、女性は「鳥取」
日本の死亡率は下がっている
人口10万人当たりの死亡数を「死亡率」と言います。
「死亡率」は、その地域の生活環境や医学の水準などを反映する数字です。
この死亡率を、年齢構成が異なった集団同士で比較できるように換算したのが「年齢調整死亡率」です。
日本の年齢調整死亡率は、医療の進歩や栄養状態の改善により下がりつつあります。
しかし、新型コロナの影響もあって、2020年以降は上昇する気配があります。
年齢構成が異なっていても比較できる「年齢調整死亡率」
「年齢調整死亡率」を使うと、各都道府県の死亡率が比較できます。
ここでは、男女別に上位と下位の県を見てみましょう。
男性の死亡率がもっとも高いのは「青森」です。
そして、「秋田」「福島」「岩手」と東北地方の県が続きます。
5位には「大阪」が入っています。
死亡率が高い県:男性
- 青森
- 秋田
- 福島
- 岩手
- 大阪
- 茨城
- 和歌山
- 群馬
- 山口
- 長崎
一方、死亡率がもっとも低いのは「長野」でした。
以下、「滋賀」「奈良」「京都」などの関西圏が続きます。
5位には首都圏の「神奈川」が入りました。
死亡率が低い県:男性
- 長野
- 滋賀
- 奈良
- 京都
- 神奈川
- 広島
- 熊本
- 岡山
- 岐阜
- 山梨
「青森」は女性の死亡率も高い
女性の死亡率がもっとも高い県も「青森」でした。
2位は「福島」で、3位に「栃木」が入っています。
「栃木」は男性の死亡率では11位なのですが、女性の死亡率が高めです。
10位までを男性と比較すると、「栃木」「埼玉」「愛媛」が入り、「秋田」「大阪」「山口」が抜けています。
死亡率が高い県:女性
- 青森
- 福島
- 栃木
- 岩手
- 茨城
- 群馬
- 和歌山
- 埼玉
- 愛媛
- 長崎
一方、女性の死亡率がもっとも低い県は「鳥取」でした。
2位は「沖縄」が入りました。
1位の「鳥取」と2位の「沖縄」は、男性に比べて、女性の死亡率が低い県です。
3位からは「熊本」「長野」「岡山」「京都」と、男性も死亡率が低い県が続きます。
10位までのランクを男性と比較すると、「鳥取」「沖縄」「大分」が入り、「神奈川」「山梨」「岐阜」が抜けています。
死亡率が低い県:女性
- 鳥取
- 沖縄
- 熊本
- 長野
- 岡山
- 京都
- 広島
- 滋賀
- 大分
- 奈良
男女の死亡率が両方高い県には理由がある
年齢調整死亡率が県ごとに異なる理由は1つではありません。
しかし、死亡率を県別に色分けした図を見ると、死亡率の高い地域と低い地域は、男女で共通していることが分かります。
そこには、食生活や医学的環境、気候など、死亡率に関わる共通の条件があると思われます。
移住を含めた長期的な生活設計を考える場合には、このような地図も参考にすることをおすすめします。