2050年の秋田県は、人口の半分が「65歳以上」になる。最も低い東京都でも高齢者が3割を占める
県別に見た2050年の「高齢化率」
国の機関である「国立社会保障・人口問題研究所」が、2050年の県別人口予測を公開しました。
このレポートには、都道府県別の65歳以上の人口の割合、つまり「高齢化率」も含まれています。
2050年には人口が減るだけではなく、人口に占める高齢者の割合も高くなります。
2020年の全国の高齢化率は「28.6%」でした。
それが、2050年には「37.1%」まで上がると予測されています。
つまり、2050年には人口の3人に1人が「65歳以上」の高齢者になるのです。
人口が4割以上減る「秋田県」
65歳以上の人口の割合がもっとも高いのは「秋田県」でした。
秋田県では、2020年の時点でも高齢化率が「37.5%」と高くなっています。
それが2050年になると、「49.9%」まで上がります。
つまり、人口の半分が「65歳以上」の高齢者によって占められます。。
半分以上の県は、高齢者の割合が4割を超える
2050年に「高齢化率」が40%を超える県は、秋田県を含めて25県もあります。
つまり、全国に47ある都道府県の半分以上は、高齢者の割合が4割を超えることになります。
特に、北海道、東北地方と九州/四国地方では、高齢化率が高くなります。
高齢化率が30%を切る「東京都」
2050年の高齢化率が最も低いのは「東京都」です。
東京都の高齢化率は2020年には22.7%ですが、2050年になっても29.6%に留まります。
「65歳以上」の高齢者の割合が30%を切っているのは東京都だけです。
なお、「沖縄県」は、2020年の高齢化率が東京都よりも低い22.6%ですが、2050年には33.6%まで上がってしまいます。
大都市圏は高齢化率が上がりにくい
東京都周辺の「神奈川県」「千葉県」「埼玉県」は、高齢化率が30%台に留まっています。
また、「愛知県」「福岡県」「大阪府」などの大都市圏も同様です。
これらの県は、他の県からの人口流入が多いため、高齢化率が上がりにくいのです。
高齢者の活動が求められる社会に
高齢化率の予測を見て分かるのは、もっとも低い「東京都」でも人口の3割、もっとも高い「秋田県」では5割が高齢者となることです。
つまり、どこの県でも、高齢者が社会に占める割合が高く、その活動や処遇が大きな影響を及ぼす社会となります。
例えば、65歳を過ぎても働き続けて、社会において一定の役割を果たすことが求められるようになるでしょう。